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FRBの「タカ派急旋回」にも反応の鈍いドル円、今後の動きは?~マーケット・カルテ1月号
経済研究部 上席エコノミスト 上野 剛志
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今後は「2022年中の3回の利上げ」について、実現性を吟味する時間帯になるが、一旦ドルが調整する可能性が高いとみている。オミクロン株の特性は未だ判然としないが、季節的な要因もあり、今後は世界的にコロナの感染拡大懸念が燻り、リスクオフの円買いが入りやすい。また、米国のインフレにも次第に鈍化の兆しが見えてくると見込まれる。投機筋がドルを大きく買い越していることを踏まえると、今後は一旦ドル売りに傾きやすいだろう。一方、春先になると、量的緩和縮小が完了し、利上げが視野に入ることに伴ってドルが持ち直すと見込まれるため、3か月後の水準は現状比横ばい圏になると予想している。
今月のユーロ円は127円~128円台での一進一退となっており、足元も128円台後半にある。ECBの利上げに慎重な姿勢や域内でのコロナ感染拡大がユーロの重荷になっている。ただし、ユーロは10月下旬以降大きく下落していることで、今後はポジション調整的な買いも期待される。また、ECBは利上げに慎重な姿勢を維持すると見込まれるが、量的緩和については縮小に向かうとみられるため、日銀との姿勢の差がユーロ高要因になり得る。3ヵ月後の水準は130円前後と現状比でややユーロ高とみている。
今月の長期金利は月初にオミクロン株拡大への警戒からリスク回避的な債券需要が高まってやや低下したが、以降0.0%台半ばでの推移が続いている。当面はコロナ感染への警戒から低迷が予想されるものの、2022年度の国債増発懸念が燻るうえ、春先には米利上げが意識されることでやや持ち直すと見ている。3か月後の水準は0.1%弱と見込んでいる。
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(2021年12月16日「基礎研マンスリー」)
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