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- 貿易統計21年11月-自動車を中心に輸出が持ち直し
2021年12月16日
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1.自動車輸出が増加に転じる
財務省が12月16日に公表した貿易統計によると、21年11月の貿易収支は▲9,548億円の赤字となり、事前の市場予想(QUICK集計:▲6,750億円、当社予想は▲8,570億円)を下回る結果となった。輸出が前年比20.5%と10月の同9.4%から伸びを高めたが、原油高の影響などから輸入が前年比43.8%(10月:同26.7%)と輸出の伸びを大きく上回ったため、貿易収支は前年に比べ▲12,807億円の悪化となった。供給制約に伴う生産調整の影響で大きく落ち込んでいた自動車輸出は前年比4.1%(10月:同▲36.7%)と3ヵ月ぶりの増加となった。
輸出の内訳を数量、価格に分けてみると、輸出数量が前年比4.7%(10月:同▲2.6%)、輸出価格が前年比15.2%(10月:同12.3%)、輸入の内訳は、輸入数量が前年比6.1%(10月:同▲3.0%)、輸入価格が前年比35.5%(10月:同30.7%)であった。
輸出の内訳を数量、価格に分けてみると、輸出数量が前年比4.7%(10月:同▲2.6%)、輸出価格が前年比15.2%(10月:同12.3%)、輸入の内訳は、輸入数量が前年比6.1%(10月:同▲3.0%)、輸入価格が前年比35.5%(10月:同30.7%)であった。
季節調整済の貿易収支は▲4,868億円と7ヵ月連続の赤字となり、10月の▲4,183億円から赤字幅が若干拡大した。輸入が前月比5.9%の増加となり、輸出の伸び(同5.3%)を上回った。
2.国内の自動車生産も回復へ
21年11月の輸出数量指数を地域別に見ると、米国向けが前年比▲2.9%(10月:同▲8.2%)、EU向けが前年比10.9%(10月:同5.3%)、アジア向けが前年比5.5%(10月:同▲0.2%)、うち中国向けが前年比▲2.1%(10月:同▲4.4%)となった。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2021年12月16日「経済・金融フラッシュ」)
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03-3512-1836
経歴
- ・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職
・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員
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