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住宅市場好調、オフィス空室率上昇。REIT指数は8カ月続伸-不動産クォータリー・レビュー2021年第2四半期
基礎研REPORT(冊子版)9月号[vol.294]

金融研究部 准主任研究員 渡邊 布味子
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1―経済動向と住宅市場
住宅市場では、需要の高まりを受けて在庫数が減少し、価格が上昇している。新設住宅着工戸数は4-6月で約22.1万戸(前年同期比+8.1%)となった。また首都圏のマンション新規発売戸数は4-6月で6,606戸(前年同期比+151.9%、2019年比+12.2%)となり、販売在庫数は6,395戸(前月比▲394戸)に減少した。マンション発売戸数は昨年の落ち込みからの回復が継続している。
首都圏の中古マンション成約件数は4-6月で9,987件( 前年同期比+55.4%、2019年比+3.2%)となり、新規登録件数が減少し在庫数が減少するなか品薄感が高まっている。
5月の住宅価格指数(首都圏中古マンション)は11カ月連続で上昇し、過去1年間の上昇率は+8.0%となった[図表2]。
2―地価動向
3―不動産サブセクターの動向
商業セクターは、前年の緊急事態宣言の反動の影響で、百貨店とコンビニエンスストアの施設売上が増加する一方、スーパーは減少となった。商業動態統計などによると、2021年4-6月の小売販売額(既存店、前年同期比)は百貨店が+43.5%、コンビニエンスストアが+3.8%、スーパーが▲1.8%となった。
ホテルセクターは第3回緊急事態宣言の影響で、依然として厳しい状況が続いている。宿泊旅行統計調査によると、2021年4-6月の延べ宿泊者数はコロナ禍以前の2019年対比で▲57.7%減少した[図表8]。
CBREの調査によると、6月末の首都圏の大型物流施設の空室率は1.5%(前期比+0.4%)、近畿圏の空室率は1.7%(前期比▲0.2%)で、需給環境は良好である。
投資口価格の上昇によりエクイティの調達コストが低下し、物件取得を前向きに検討する環境は整いつつある。今後はREIT各社のファイナンス動向とそれに伴う需給への影響にも留意する必要がある。
(2021年09月07日「基礎研マンスリー」)
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03-3512-1853
- 【職歴】
2000年 東海銀行(現三菱UFJ銀行)入行
2006年 総合不動産会社に入社
2018年5月より現職
・不動産鑑定士
・宅地建物取引士
・不動産証券化協会認定マスター
・日本証券アナリスト協会検定会員
・2022年、2023年 兵庫県都市計画審議会専門委員
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