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2021年01月05日
世界各国の金融政策・市場動向(2020年12月)-11月に続き株高・ドル安が進む
03-3512-1818
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1.概要:ECBも緩和策の拡充を決定、トルコは2会合連続の大幅利上げ
1 本稿では金融政策はG20について確認する。また、株価・為替についてはMSCI ACWIの指数を構成する50か国・地域について確認する(2020年11月末よりMSCIの新興国としてクウェートが追加されている)。中国と記載した場合は中国本土を指し香港は除く。また、香港等の地域も含めて「国」と記載する。
2.金融政策:ECBも緩和策を拡充、トルコは引き締め姿勢を強める
12月の各国金融政策は、多くの国で現行政策が維持されたが、一部の国ではコロナ禍後に導入した金融緩和策を拡充している。
特にECBでは、量的緩和策であるPEPP(パンデミック緊急購入プログラム)の期間延長・規模拡大と民間への流動性支援を企図したTLTROIII(貸出条件付資金供給オペ)の追加実施、金利の優遇を中心として、担保要件の緩和やPELTRO(パンデミック緊急長期リファイナンスオペ)といったこれまで実施してきた政策をまとめて拡充している。11月はイングランド銀行およびリクスバンク(スウェーデン)で資産購入策の枠増額といずれも2021年末までの期間延長を決定しており、これに続く形となった2。
また、日本銀行とイングランド銀行では、民間部門向けの流動性供給策(日本銀行は、「新型コロナ対応資金繰り支援特別プログラム」、イングランド銀行はTFSME)の実施期間の延長を12月に決定している。日本銀行やFRBの量的緩和策については、ECBと異なり、現時点で期限が設定されていないことから、政策の変更はなされなかった3。
一方、トルコは、11月に引き続き2会合連続で、政策金利の引き上げを決定した。利上げ幅も2.0%ポイントと市場予想(1.5%ポイント)を上回り、政策金利を2019年9月以来の高さまで上昇させている。声明文でもインフレ率の安定した低下が見られるまで4、金融引き締めを断固(decisively)維持すると明記しており、11月にアーバル総裁の新体制となり、通貨安やインフレ抑制の引き締め政策を明確に打ち出した形となった。
2 高山武士(2020)「ECB政策理事会-コロナ禍対策の措置をまとめて拡充」『経済・金融フラッシュ』2020-12-11を参照
3 なお、FRBの政策について、コロナ対応として導入したPMCCF、SMCCF(いずれも社債購入策)、TALF(ABS見合いの流動性供給策)に関しては20年12月末に期限が設定されており、これらは延長されずに終了した。
4 トルコのインフレ目標は中期的な目標として5%(±2%)であり、足もとのインフレ率は14.60%(2020年12月の前年比)であることから、目標との乖離は大きい。
特にECBでは、量的緩和策であるPEPP(パンデミック緊急購入プログラム)の期間延長・規模拡大と民間への流動性支援を企図したTLTROIII(貸出条件付資金供給オペ)の追加実施、金利の優遇を中心として、担保要件の緩和やPELTRO(パンデミック緊急長期リファイナンスオペ)といったこれまで実施してきた政策をまとめて拡充している。11月はイングランド銀行およびリクスバンク(スウェーデン)で資産購入策の枠増額といずれも2021年末までの期間延長を決定しており、これに続く形となった2。
また、日本銀行とイングランド銀行では、民間部門向けの流動性供給策(日本銀行は、「新型コロナ対応資金繰り支援特別プログラム」、イングランド銀行はTFSME)の実施期間の延長を12月に決定している。日本銀行やFRBの量的緩和策については、ECBと異なり、現時点で期限が設定されていないことから、政策の変更はなされなかった3。
一方、トルコは、11月に引き続き2会合連続で、政策金利の引き上げを決定した。利上げ幅も2.0%ポイントと市場予想(1.5%ポイント)を上回り、政策金利を2019年9月以来の高さまで上昇させている。声明文でもインフレ率の安定した低下が見られるまで4、金融引き締めを断固(decisively)維持すると明記しており、11月にアーバル総裁の新体制となり、通貨安やインフレ抑制の引き締め政策を明確に打ち出した形となった。
2 高山武士(2020)「ECB政策理事会-コロナ禍対策の措置をまとめて拡充」『経済・金融フラッシュ』2020-12-11を参照
3 なお、FRBの政策について、コロナ対応として導入したPMCCF、SMCCF(いずれも社債購入策)、TALF(ABS見合いの流動性供給策)に関しては20年12月末に期限が設定されており、これらは延長されずに終了した。
4 トルコのインフレ目標は中期的な目標として5%(±2%)であり、足もとのインフレ率は14.60%(2020年12月の前年比)であることから、目標との乖離は大きい。
3.金融市場:株高・ドル安傾向が継続
MSCI ACWIにおける月間騰落率を見ると、全体では前月比+4.5%、先進国が前月比+4.1%、新興国が前月比+7.2%となり、先進国・新興国ともに大きく上昇した。
年間の騰落率では、全体が前年比+14.3%、先進国が前年比+14.1%、新興国が前年比+15.8%だった。12月に新興国株が急上昇したことが、年間上昇率で新興国が先進国を上回った要因となっている。
年間の騰落率では、全体が前年比+14.3%、先進国が前年比+14.1%、新興国が前年比+15.8%だった。12月に新興国株が急上昇したことが、年間上昇率で新興国が先進国を上回った要因となっている。
通貨の騰落率を見ると、対ドルの27カ国の貿易ウエイトで加重平均した実効為替レート(Narrow)が前月比+0.9%、60カ国の貿易ウエイトで加重平均した実効為替レート(Broad)が前月比0.4%となり、10月以来のドル安傾向が続いている5(前掲図表2)。年間でも、Narrowベースで4.9%、Broadベースで2.1%のドル安となっている。
5 名目実効為替レートは2020年12月21日の前月末比で算出。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2021年01月05日「経済・金融フラッシュ」)
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