2020年08月03日

2019年健康寿命はさらに延伸~制限がある期間はやや短縮するも、加齢や健康上の問題があっても、制限なく日常生活を送ることができる社会を構築することが重要

保険研究部 主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任 村松 容子

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■要旨

7月31日に厚生労働省から「2019年簡易生命表」が公表され、平均寿命が男性81.41歳、女性87.45歳と、引き続き過去最高を更新したことがわかった。

本稿では、「2019年簡易生命表」を使った「2019年健康寿命」の概算結果を紹介する。正式な数値は、厚生労働省からの公表を待たれたい。

「健康で生きられる期間」の定義は、人や環境により様々な考え方があると思われる。国では、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義し、「国民生活基礎調査1」の「あなたは現在、健康上の問題で日常生活に何か影響がありますか」という設問の結果を用いて算出していることから、本稿ではこの定義を使う。
 
1 「国民生活基礎調査」は毎年実施されているが、健康寿命の算出に使用する設問を含む健康調査は3年に1回実施されているため、それにあわせて健康寿命も3年ごとに公表されている。


■目次

1――2019年健康寿命の試算
  1|健康寿命は平均寿命以上の延び
  2|延伸の要因は、高齢期の健康状態の改善
2――国の目標は2040年までに+3年、75年以上
3――加齢や健康上の問題があっても、制限なく日常生活を送ることができる社会の構築も重要

(2020年08月03日「基礎研レター」)

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保険研究部   主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任

村松 容子 (むらまつ ようこ)

研究・専門分野
健康・医療、生保市場調査

経歴
  • 【職歴】
     2003年 ニッセイ基礎研究所入社

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