2020年02月05日

中国‘P2P互助’の進撃-「相互宝」加入者1億人、平安保険によるポイントで支払う「歩歩奪宝」の誕生

保険研究部 主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任 片山 ゆき

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■要旨
 
  • アリババ・グループがユーザー会員向けに医療保障を行う「相互宝」の加入者がわずか1年で1億人を突破した。

  • 現在、中国では、「相互宝」など保険商品に分類されない「P2P互助」が社会に急速に浸透しており、民間保険に対するユーザーのリテラシー向上、さらにはその先の保険商品への販売へと繋がる商品としてその効果が注目されている。

  • このような中、2020年1月、伝統的かつ民間最大手の平安保険グループがP2P互助「歩歩奪宝」の加入受付を開始した。P2P互助分野への保険会社の参入は初めてである。必要な費用の多くをポイントで充当するという新たなP2P互助はどのような商品なのであろうか。

■目次

1――「相互宝」加入者1億人とその効果
2――相互宝後に出現したP2P互助は、‘割り勘・後払い’がスタンダードに
3――民間最大手の平安保険の巻き返し?、ポイントで支払うP2P互助の誕生
4――P2P互助の普及拡大と進まない規制・規定の整備
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保険研究部   主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任

片山 ゆき (かたやま ゆき)

研究・専門分野
中国の社会保障制度・民間保険

経歴
  • 【職歴】
     2005年 ニッセイ基礎研究所(2022年7月より現職)
     (2023年 東京外国語大学大学院総合国際学研究科博士後期課程修了) 【社外委員等】
     ・日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
     (2019年度・2020年度・2023年度)
     ・生命保険経営学会 編集委員・海外ニュース委員
     ・千葉大学客員准教授(2023年度~) 【加入団体等】
     日本保険学会、社会政策学会、他
     博士(学術)

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