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なぜ、韓国政府はGSOMIAを破棄したのだろうか?

生活研究部 上席研究員・ヘルスケアリサーチセンター・ジェロントロジー推進室兼任 金 明中
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- 2019年8月23日、韓国政府は長嶺安政駐韓日本大使を呼び、日本とのGSOMIA(軍事情報包括保護協定)の破棄を通告した。その結果、2016年11月から3年にわたって続いてきた日本と韓国の間の軍事的な協力関係は、今年の11月をもって解消されることとなった。
- 文在寅政府が日本とのGSOMIAを破棄した理由としては、(1)ホワイト国の除外により高まった国民の危機意識への対応、 (2)次期国会議員選挙への対策、(3)北朝鮮への配慮、(4)法務部長官候補のスキャンダルの緩和が考えられる。
- 日韓関係の改善のためには、まず、日韓首脳の下に専門家による協議会を設けて、問題解決のための対話を続け、信頼関係を回復する必要がある。また、企業や社会団体、そして学会や各種団体などもそれぞれの分野で今までの交流を続けながら、問題解決のために努力を行うべきであろう。
- このような努力の継続により、日韓の信頼関係は少しずつでありながら、改善の道を歩み始めていくものと思われる。
■目次
1――はじめに
2――GSOMIAとは
3――GSOMIA破棄の背景にある4つの理由
1|ホワイト国の除外により高まった国民の危機意識への対応
2|次期国会議員選挙への対策
3|北朝鮮への配慮
4|法務部長官候補のスキャンダルの緩和
4――おわりに
(2019年08月26日「基礎研レター」)

生活研究部 上席研究員・ヘルスケアリサーチセンター・ジェロントロジー推進室兼任
金 明中 (きむ みょんじゅん)
研究・専門分野
高齢者雇用、不安定労働、働き方改革、貧困・格差、日韓社会政策比較、日韓経済比較、人的資源管理、基礎統計
03-3512-1825
- プロフィール
【職歴】
独立行政法人労働政策研究・研修機構アシスタント・フェロー、日本経済研究センター研究員を経て、2008年9月ニッセイ基礎研究所へ、2023年7月から現職
・2011年~ 日本女子大学非常勤講師
・2015年~ 日本女子大学現代女性キャリア研究所特任研究員
・2021年~ 横浜市立大学非常勤講師
・2021年~ 専修大学非常勤講師
・2021年~ 日本大学非常勤講師
・2022年~ 亜細亜大学都市創造学部特任准教授
・2022年~ 慶應義塾大学非常勤講師
・2019年 労働政策研究会議準備委員会準備委員
東アジア経済経営学会理事
・2021年 第36回韓日経済経営国際学術大会準備委員会準備委員
【加入団体等】
・日本経済学会
・日本労務学会
・社会政策学会
・日本労使関係研究協会
・東アジア経済経営学会
・現代韓国朝鮮学会
・博士(慶應義塾大学、商学)
金 明中のレポート
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