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- 外貨建て資産のパフォーマンス評価について-より良い投資選択をする方法-
2019年08月26日
■要旨
■目次
1―― 外貨建て資産のリターンとは何か
2―― 外貨建て資産の外貨リターンと為替リターンに2つに分ける方法の欠点
3―― アセットアロケーションでの活用方法
4―― 一般的なパフォーマンス測定では問題が生じうる
5―― リスクプレミアムに注目したパフォーマンス測定
6―― 最後に
【補足】
- 日本では低金利が続き、株価も安定しない中、様々な投資家が外貨建て資産への投資でプラスのリターンを獲得しようと努力している。そこで、外貨建て資産のリターンの把握について参考になる方法について紹介したい。
- まず最初に、投資はリスクを取らないとリターンを取ることができないという前提で、期待リターンは以下のような式で表現できる。期待リターンはリスクプレミアムの大きさで決まるという考え方である。
○投資リターン = リスクフリーレート + リスクプレミアム
一方で外貨建て資産のリターン(円建て)は一般的に以下の式のように、外貨建てのリターンと為替単独のリターンの2つのに分解されることが多い。
○外貨建て資産リターン(円建て) = 外貨建てでのリターン + 為替リターン
しかし、この方法では正しい投資意思決定やアロケーション、パフォーマンス分析ができない場合がある。
- そこで紹介したいのが外貨建て資産のリターンを以下の式のようにリスクプレミアムに注目して、2つに分解することである。(1)がリスクプレミアムである。
(1) 外貨建て資産のリターン(外貨建て)-外貨建てリスクフリーレート(外貨建て)
(2) 外貨建てリスクフリーレート(外貨建て)+為替リターン
この2つに分ける方法だと、より良い投資判断、アロケーション、パフォーマンス分析が可能となる。今後、こうしたリスクプレミアムに注目した考え方や手法が投資実務において活用されていくことを期待したい。
■目次
1―― 外貨建て資産のリターンとは何か
2―― 外貨建て資産の外貨リターンと為替リターンに2つに分ける方法の欠点
3―― アセットアロケーションでの活用方法
4―― 一般的なパフォーマンス測定では問題が生じうる
5―― リスクプレミアムに注目したパフォーマンス測定
6―― 最後に
【補足】
(2019年08月26日「基礎研レポート」)
安孫子 佳弘
研究・専門分野
安孫子 佳弘のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2022/01/14 | 投資リターンの正しい見方とは-プラスのリターンとマイナスのリターンは重みが違う | 安孫子 佳弘 | 研究員の眼 |
2021/09/10 | 上場会社にとってESGのGとは何か、目的は達成できているか-企業価値の向上を株式評価モデルで考える- | 安孫子 佳弘 | 基礎研レポート |
2019/09/24 | ファイナンスの世界での様々なファンタジー~精緻な理論の本当の実力~ | 安孫子 佳弘 | 研究員の眼 |
2019/08/26 | 外貨建て資産のパフォーマンス評価について-より良い投資選択をする方法- | 安孫子 佳弘 | 基礎研レポート |
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