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- 外株インデックス投信を薦める3つの理由-「つみたてNISA」の商品選びに迷ったら
2018年03月07日
新年2018年を迎え、「つみたてNISA」がスタートした。「つみたてNISA」の口座は作ったものの、購入する商品を決められず、始められてない方もいるのではないだろうか。対象商品は現行のNISAと比べて絞られているが、それでも130本以上ある。さらに運用期間が最長で20年と長く、運用期間中に商品の入れ替えが出来ないため、迷っている方もいるだろう。
筆者は「つみたてNISA」で購入する商品を迷っているならば、外国株式のインデックス投資信託を軸に検討することを薦めている。4つの海外株式指数1に連動しているインデックス投資信託(執筆時点で22本)である。その理由は3つある。
1 MSCI ACWI Index、FTSE Global All CapIndex、MSCI World Index(MSCIコクサイ・インデックス)、FTSE Developed All Cap Indexの4指数
筆者は「つみたてNISA」で購入する商品を迷っているならば、外国株式のインデックス投資信託を軸に検討することを薦めている。4つの海外株式指数1に連動しているインデックス投資信託(執筆時点で22本)である。その理由は3つある。
1 MSCI ACWI Index、FTSE Global All CapIndex、MSCI World Index(MSCIコクサイ・インデックス)、FTSE Developed All Cap Indexの4指数
(1)高リスク商品であるため
「つみたてNISA」に限らず現行のNISAやiDeCoでは、高リスク商品から検討することが良いと考えている。税制優遇は利益が出れば出るほど効果が大きくなるため、高リターンが期待できる高リスク商品はメリットをより享受できる可能性があるためである。
特に、「つみたてNISA」なら投資初心者の方でも高リスク商品に挑戦しやすいと考えている。運用期間が最長で20年となっているため、短期的な上昇、下落の影響をあまり気にせず投資することができるからである。さらに、投資方法も積立に限定されているため、投資するタイミングが自然に分散される。また、iDeCoと異なり嫌になったら直ぐに止め、資金を引き出すことも出来る。
ただし、高リスク商品は短期的に大きく下落し、元本を大きく毀損する可能性がある。2008年のリーマン・ショック時には、世界的に株価が半分近くまで急落した。ただ、購入金額を半分にすれば、損失が出たときの損失も半分になる。短期的な下落が心配な方は、とりあえず少額から始めると良いだろう。「つみたてNISA」では、最大で年間40万円まで購入することが可能だが、毎年40万円の枠一杯まで投資する必要は全くない。毎月5千円、1万円からでも始めることを薦めている。
特に、「つみたてNISA」なら投資初心者の方でも高リスク商品に挑戦しやすいと考えている。運用期間が最長で20年となっているため、短期的な上昇、下落の影響をあまり気にせず投資することができるからである。さらに、投資方法も積立に限定されているため、投資するタイミングが自然に分散される。また、iDeCoと異なり嫌になったら直ぐに止め、資金を引き出すことも出来る。
ただし、高リスク商品は短期的に大きく下落し、元本を大きく毀損する可能性がある。2008年のリーマン・ショック時には、世界的に株価が半分近くまで急落した。ただ、購入金額を半分にすれば、損失が出たときの損失も半分になる。短期的な下落が心配な方は、とりあえず少額から始めると良いだろう。「つみたてNISA」では、最大で年間40万円まで購入することが可能だが、毎年40万円の枠一杯まで投資する必要は全くない。毎月5千円、1万円からでも始めることを薦めている。
(2) 地域分散されているため
商品を選ぶ上で、20年先を見通そうとしている方もいるのではないだろうか。ご自身の予想や相場観にしたがって、投資する商品を決めるのも一つである。ただ、20年先を正確に見通すのは困難。ゆえに、予想するのをやめて全方位的に幅広く投資できる商品を選んでしまうのも一つである。外国株式のインデックス投資信託は米国、欧州、アジアといった様々な地域の株式が組入れられている。特定の地域に集中投資した場合と比べて、地域固有のリスクはある程度軽減されると思われる。
(3)コストが相対的に低いため
「つみたてNISA」の対象商品にはバランス型投資信託があり、その中に(1)に当てはまる高リスクな商品もある。また、(2)の分散という観点からは、地域分散だけでなくREITやコモディティなどの株式以外の資産を組入れているバランス型投資信託のほうが優れているといえよう。ただ、バランス型投資信託は株式インデックス投資信託と比べて手間がかかっている分、信託報酬(コスト)は高めに設定されている。バランス型投資信託と比べて外国株式のインデックス投資信託は、分散という観点からは劣っていると思われるが、コストに関しては概ね低くなっている。1年間で0.2%程度のコストの差でも、20年累積すると4%以上の差になる。そのため、バランス型投資信託を考えている方でも、比較対象として外国株式のインデックス投資信託を検討する価値があるのではないだろうか。
以上の3つの理由から薦めているが、最適な商品は人それぞれで異なる。当然、全ての方に外国株式のインデックス投資信託が最適な商品であるとは限らない。ただ、理由で触れた3つ(1)リスク度合、(2)分散度合、(3)コストの差を軸に比較検討していただけると、より商品選びがしやすくなると思われる。
商品選びの際には、公表されている運用レポートを参考にするとよいだろう。パフォーマンスや投資地域、バランス型の場合は投資資産、それらの比率などを簡単に知ることができる。
最後に「つみたてNISA」は利用者にデメリットがあまりない制度である。商品選びは大変かも知れないが、有効活用していただけたら幸いである。
以上の3つの理由から薦めているが、最適な商品は人それぞれで異なる。当然、全ての方に外国株式のインデックス投資信託が最適な商品であるとは限らない。ただ、理由で触れた3つ(1)リスク度合、(2)分散度合、(3)コストの差を軸に比較検討していただけると、より商品選びがしやすくなると思われる。
商品選びの際には、公表されている運用レポートを参考にするとよいだろう。パフォーマンスや投資地域、バランス型の場合は投資資産、それらの比率などを簡単に知ることができる。
最後に「つみたてNISA」は利用者にデメリットがあまりない制度である。商品選びは大変かも知れないが、有効活用していただけたら幸いである。
(2018年03月07日「基礎研マンスリー」)
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経歴
- 【職歴】
2008年 大和総研入社
2009年 大和証券キャピタル・マーケッツ(現大和証券)
2012年 イボットソン・アソシエイツ・ジャパン
2014年 ニッセイ基礎研究所 金融研究部
2022年7月より現職
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会検定会員
・投資信託協会「すべての人に世界の成長を届ける研究会」 客員研究員(2020・2021年度)
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