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技術革新が進む「障害者自立支援機器等」の開発-シーズ・ニーズのマッチングを促進する重要な取組-

青山 正治
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2017年1月19日に大阪、2月3日に東京で厚生労働省の「障害者自立支援機器等開発促進事業」による「シーズ・ニーズマッチング交流会2016 ~作る人と使う人の交流会~」が開催された。主催は公益財団法人テクノエイド協会である。「障害者自立支援機器等開発促進事業」には二つの事業があり、一つは「(1)障害者の自立支援機器の開発(実用的製品化)に対する助成」であり、二つ目が前述の「(2)シーズ・ニーズマッチング強化事業」である。
「シーズ・ニーズマッチング交流会」の東京会場では、障がい者の自立支援機器開発のために公募により2016(平成28)年度の開発助成を受けた16の機器や過去の事業における様々な自立支援機器が開発企業により展示され、説明やデモンストレーションが行なわれた。多数のユーザーや福祉施設の関係者などの来場者と開発者との間で熱心な意見交換が繰り広げられた。また、開発機器も様々な技術革新が反映され、ユニークな自立支援機器が登場している。
介護ロボットの開発においても同様であるが、ユーザーと機器開発者との意見交換は極めて重要である。開発中や開発された機器について直接のユーザーや福祉関係者など「使う人」の、十分な説明を受けたり、実際に機器を試用した上での深い意見や機器の仕様、使い勝手などについての意見交換は開発企業側(作る人)にとって極めて重要である。また、「使う人」にとっては情報を提供することで今以上に自身の日常生活や業務で活用できる自立支援機器の登場を期待することができる。このような深いレベルでの「作る人」と「使う人」の「交流会」の開催には高い価値があろう。
今後、より良い自立支援機器開発のための「交流会」開催の価値を高める方策の一つとして、今以上に来場者数を増やすことがあろう。例えば、自立支援機器に興味を持つ大学などの福祉系や福祉工学関係の学生や、介護ロボットを含めた自立支援機器の開発関係者の参加促進を図る方策もあろう。中長期的に「交流会」の価値を維持し高める方策にも大いに期待したい。
■目次
1――厚生労働省の「障害者自立支援機器等開発促進事業」
1|開催された「シーズ・ニーズマッチング交流会2016」
~作る人と使う人の交流会~
2|2016(平成28)年度に助成を受けた開発機器
2――今後の事業の目指すべき方向について-2016(平成28)年度の来場者速報を受けて-
(2017年02月13日「基礎研レター」)
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