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- 若年層の消費実態(4)-「高級ブランド離れ」「クルマ離れ」は本当か?
2016年09月16日
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■要旨
■目次
1――はじめに
2――ファッション費の変化
1|若年単身勤労者世帯の「被服及び履物」費の変化
~男女ともバブル期の半分以下へ大幅減少
2|消費社会の変化
~ファスト・ファッションの台頭、モノがあふれ物質的欲求が弱まり「高級ブランド離れ」か
3――クルマ関係費の変化
1|若年単身勤労者世帯の「自動車関係費」の変化
~男性は減少傾向、女性は増加傾向、薄まる性差
2|自動車運転免許保有率の変化
~若年男女で保有率は低下、女性より男性で低下幅が大きい
3|業界団体による「クルマ離れ」の考察
~リスク回避志向の強まりのほか、ネットの普及によるライフスタイルの
変化やクルマ以外の魅力的な娯楽の増加などによって相対的にクルマへの関心が低下
4――おわりに
- 本稿では、総務省「全国消費実態調査」における30歳未満の単身勤労者世帯の被服費や自動車関係費の変化を確認するとともに、社会背景の変化もあわせて、「高級ブランド離れ」や「クルマ離れ」の状況を考察した。
- 若年単身勤労者世帯では、男女とも被服費がバブル期の半分以下へ大幅減少していた。背景には、ファスト・ファッションの台頭や消費社会の成熟化により、過去より、お金をかけなくてもハイレベルな消費生活を楽しめるようになったこと、モノがあふれ物質的欲求が薄まった結果、「高級ブランド離れ」をしていることなどがあげられる。
- 「クルマ離れ」については、娯楽の増加やリスク回避志向の強まりなどからクルマに感じる魅力が弱まっていることを背景に、若い年代ほど運転免許保有率が低下し、「クルマ離れ」をしている様子がうかがえた。しかし、大都市の男性や一人暮らしの男性では「クルマ離れ」が進む一方、一人暮らしの女性ではクルマ利用は増えているなど、若者の間で温度差がある様子も確認できた。
■目次
1――はじめに
2――ファッション費の変化
1|若年単身勤労者世帯の「被服及び履物」費の変化
~男女ともバブル期の半分以下へ大幅減少
2|消費社会の変化
~ファスト・ファッションの台頭、モノがあふれ物質的欲求が弱まり「高級ブランド離れ」か
3――クルマ関係費の変化
1|若年単身勤労者世帯の「自動車関係費」の変化
~男性は減少傾向、女性は増加傾向、薄まる性差
2|自動車運転免許保有率の変化
~若年男女で保有率は低下、女性より男性で低下幅が大きい
3|業界団体による「クルマ離れ」の考察
~リスク回避志向の強まりのほか、ネットの普及によるライフスタイルの
変化やクルマ以外の魅力的な娯楽の増加などによって相対的にクルマへの関心が低下
4――おわりに
(2016年09月16日「基礎研レター」)

03-3512-1878
経歴
- プロフィール
【職歴】
2001年 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ入社
2007年 独立行政法人日本学術振興会特別研究員(統計科学)採用
2010年 ニッセイ基礎研究所 生活研究部門
2021年7月より現職
・神奈川県「神奈川なでしこブランドアドバイザリー委員会」委員(2013年~2019年)
・内閣府「統計委員会」専門委員(2013年~2015年)
・総務省「速報性のある包括的な消費関連指標の在り方に関する研究会」委員(2016~2017年)
・東京都「東京都監理団体経営目標評価制度に係る評価委員会」委員(2017年~2021年)
・東京都「東京都立図書館協議会」委員(2019年~2023年)
・総務省「統計委員会」臨時委員(2019年~2023年)
・経済産業省「産業構造審議会」臨時委員(2022年~)
・総務省「統計委員会」委員(2023年~)
【加入団体等】
日本マーケティング・サイエンス学会、日本消費者行動研究学会、
生命保険経営学会、日本行動計量学会、Psychometric Society
久我 尚子のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
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【若年層の消費実態(4)-「高級ブランド離れ」「クルマ離れ」は本当か?】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
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