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2016年08月24日
中国経済見通し~上期は持ち直しも下期には再減速へ、景気対策なしでは失速しかねない状況
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4.経済見通し
2016年の成長率は前年比6.6%増、2017年は同6.4%増と「緩やかな減速」を予想する。個人消費は、雇用指標に大きな落ち込みは見られず、中間所得層の充実というトレンドが引き続き追い風となることから比較的高い伸びを維持できるだろう。但し、景気減速で賃金上昇率が鈍化したのに加えて、インフレ率の上昇で実質所得が目減りすることから、消費の伸びは若干鈍化すると見ている。一方、投資は、過剰設備・過剰債務の整理が進む中で、民間企業(特に製造業)の投資は落ち込んでおり、今後も減速傾向が続くと見られる。但し、インフラ関連の投資では、新型都市化・環境対応で大きな潜在需要を抱えており、成長率目標の下限(6.5%)の達成が危ぶまれる状況となれば、長期計画を前倒し執行するなど景気対策に踏み切る可能性が高い。また、消費者物価は原油価格上昇から緩やかな上昇を予想する(図表-16)。
【リスクの所在】
メインシナリオでは、「成長率目標の下限(6.5%)の達成が危ぶまれる状況となれば、長期計画を前倒し執行するなど景気対策に踏み切る可能性が高い」と想定しているが、それが無ければ失速する恐れがある。2016年1-7月期の投資は、民間企業の投資が前年同期比2.1%増と落ち込む一方、国有・持ち株企業の投資が同21.8%増と高い伸びを示し、全体では緩やかな減速に留まった(図表-18、19)。中国政府は、行政手続きの簡素化、公共事業や民生分野での参入障壁の解消、資金調達面での支援などを推進、民間企業の投資を促進し始めた。しかし、国有企業改革が進まない中で、民間企業が新たな投資分野を開拓するのは容易ではなく、民間投資は低迷を続ける可能性も低くない。従って、民間投資が低迷を続ける中で、中国政府が景気対策を打ち出さず、国有・持ち株企業の投資が息切れすることになれば、実質成長率が6%を割り込む可能性も否定しきれない。
メインシナリオでは、「成長率目標の下限(6.5%)の達成が危ぶまれる状況となれば、長期計画を前倒し執行するなど景気対策に踏み切る可能性が高い」と想定しているが、それが無ければ失速する恐れがある。2016年1-7月期の投資は、民間企業の投資が前年同期比2.1%増と落ち込む一方、国有・持ち株企業の投資が同21.8%増と高い伸びを示し、全体では緩やかな減速に留まった(図表-18、19)。中国政府は、行政手続きの簡素化、公共事業や民生分野での参入障壁の解消、資金調達面での支援などを推進、民間企業の投資を促進し始めた。しかし、国有企業改革が進まない中で、民間企業が新たな投資分野を開拓するのは容易ではなく、民間投資は低迷を続ける可能性も低くない。従って、民間投資が低迷を続ける中で、中国政府が景気対策を打ち出さず、国有・持ち株企業の投資が息切れすることになれば、実質成長率が6%を割り込む可能性も否定しきれない。
(2016年08月24日「Weekly エコノミスト・レター」)
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三尾 幸吉郎
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