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- 【東南アジア経済】ASEANの輸出動向(8月号)~2ヵ月連続でマイナス幅縮小も、未だ底打ちせず
2016年08月10日
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品目別に見ると、主要工業製品は同3.1%増(前月:同2.8%減)と3ヵ月ぶりのプラスに転じた。自動車・部品(同22.0%増)と家電製品(同6.6%増)は顕著な改善が見られる一方、電子製品(同2.4%減)と機械・装置(同5.6%減)は減少している。また鉱業・燃料(同39.9%減)は引き続き大幅減少となった。農産品・加工品は同2.7%減(前月:同4.2%減)と、ゴム(同23.2%減)や砂糖(同8.1%減)、魚の缶詰(同5.7%減)を中心に3ヵ月連続で減少した。

品目別に見ると、全体の約4割を占める機械・輸送用機器が同5.4%増(前月:同4.3%増)と、電気機械と通信機器を中心に堅調を維持した。また原油や天然ガスなどの鉱物性燃料は同2.6%減(前月:同23.3%減)と、主に輸出数量の回復によってマイナス幅が一桁台まで縮小した。一方、年明けに増加傾向が続いた動植物性油脂は同19.3%減(前月:3.7%減)とパーム油を中心に大きく低下し、2ヵ月連続のマイナスとなった。

品目別に見ると、輸出(石油と再輸出除く)全体の約3割を占める電子製品は同1.7%減(前月:同6.0%減)とマイナス幅が縮小した。好調の通信機器(同4.0%増)の伸び悩みに加え、主力のPC(同29.0%減)、PC部品(同8.5%減)、ダイオード・トランジスタ(同2.9%減)など幅広い品目が低迷した一方、IC(同7.0%増)は9ヵ月ぶりにプラスに転じた。また同じく全体の約3割を占める化学製品は同8.7%減(前月:同4.1%減)と、医薬品と石油化学製品が揃って低下した。その他製品についても同2.7%増(前月:同37.0%増)と低下した。

上位10品目を見ると、唯一増加したのは雑品(同137.7%増)であり、その他9品目は軒並み減少した。まず輸出全体の約5割を占める電子製品は同5.1%減(前月:同4.0%減)と低下した。電子製品の内訳を見ると、電子データ処理機が同13.8%増と3ヵ月連続の二桁増となる一方、半導体デバイスが同8.7%減と4ヵ月連続の二桁減となった。また機械・輸送用機器(同31.6%減)、その他製造品(同26.1%減)、木工品・家具(同14.5%減)、イグニッションワイヤーセット(同10.2%減)は前月からマイナスに転じた。このほか、その他鉱産物(同41.1%減)、化学(同25.7%減)、金属部品(同2.2%減)、ココナッツオイル(同2.0%減)は引き続き減少した。
(2016年08月10日「経済・金融フラッシュ」)
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03-3512-1780
経歴
- 【職歴】
2008年 日本生命保険相互会社入社
2012年 ニッセイ基礎研究所へ
2014年 アジア新興国の経済調査を担当
2018年8月より現職
斉藤 誠のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
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