- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 米国経済 >
- 米国際収支の動向-金融危機後に経常赤字縮小も当面は経常赤字が拡大の見込み
2015年10月16日
【要旨】
- 米国の経常収支は、90年代前半から赤字基調が持続しており、金融危機前の05~06年にかけてはGDP比6%超まで赤字幅が拡大した。しかし、金融危機に伴い米国の内需が落込んだこともあり、金融危機後は、概ね2%台まで赤字幅が縮小して推移している。
- また、シェールオイルの国内生産が増加したことも、石油関連の貿易赤字縮小を通じて、経常赤字の縮小に寄与してきた。
- もっとも、足元では経常赤字が拡大基調に復しているとみられる。これは、米経済が相対的に堅調を維持しているほか、米金利先高観測に伴うドル高が影響しているためだ。また、これらは米国証券市場への資金流入を促し、経常収支と表裏一体である金融収支の負債超過額の拡大要因でもある。
- さらに、原油価格の下落に伴い、シェールオイルの生産拡大に陰りがみられており、石油関連収支の改善ペースが鈍化する可能性もでてきた。
- 米政策金利の引上げは、ドル高を更に加速させる可能性があるため、海外経済に不安を抱える中でFRBは難しい舵取りを迫られよう。
このレポートの関連カテゴリ
03-3512-1824
経歴
- 【職歴】
1991年 日本生命保険相互会社入社
1999年 NLI International Inc.(米国)
2004年 ニッセイアセットマネジメント株式会社
2008年 公益財団法人 国際金融情報センター
2014年10月より現職
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
(2015年10月16日「Weekly エコノミスト・レター」)
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年05月17日
マレーシア経済:24年1-3月期の成長率は前年同期比+4.2%~堅調な個人消費と輸出の回復により成長加速 -
2024年05月17日
韓国政府と医療界が医学部の入学定員増案で対立、医療空白が長期化-日本の事例を参考に事態の解決を- -
2024年05月17日
2024・2025年度経済見通し(24年5月) -
2024年05月17日
米住宅着工・許可件数(24年4月)-着工件数は前月から増加も市場予想を下回る -
2024年05月17日
女性の「定年」への意識~「中高年女性会社員の管理職志向とキャリア意識等に関する調査~『一般職』に焦点をあてて~」より(7)
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年04月02日
News Release
-
2024年02月19日
News Release
-
2023年07月03日
News Release
【米国際収支の動向-金融危機後に経常赤字縮小も当面は経常赤字が拡大の見込み】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
米国際収支の動向-金融危機後に経常赤字縮小も当面は経常赤字が拡大の見込みのレポート Topへ