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配偶者控除の見直しは就業への「心理的な壁」を破れるか?-夫への説明ストレスの軽減にも配慮を
松浦 民恵
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■要旨
「日本再興戦略」における「働き方の選択に関して中立的な税制・社会保障制度の検討」の必要性の指摘を踏まえ、2014年度の政府税制調査会で配偶者控除の見直しが議論され、2014年11月には『働き方の選択に対して中立的な税制の構築をはじめとする個人所得課税改革に関する論点整理(第一次レポート)』(以下「税制調査会第一次レポート」と呼ぶ)が公表された。その後2015年7月より、政府税制調査会で、配偶者控除見直しの議論が再スタートしており、その動向が注目されている。
配偶者の年収が増加したにもかかわらず、世帯としての手取り収入が減少するという、配偶者控除による逆転現象は、配偶者特別控除の適用により基本的に解消されているが、「103万円」が配偶者手当の支給基準となる企業が少なくないこともあいまって、配偶者控除は、特に女性にとって就業に対する「心理的な壁」として根強く残っているとされる(いわゆる「103万円の壁」)。
本稿では、この「心理的な壁」の内容が何なのかについて考察し、その内容として、配偶者控除の適用がなくなることによる「負担増大に対する忌避感」と、夫の手取り収入が減少することにともなう「夫への説明に対するストレス」を取りあげた。あわせて、「税制調査会第一次レポート」で提示された選択肢が、これらの「心理的な壁」を取り除けるかどうかについて論じている。
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(2015年08月14日「基礎研レター」)
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