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- 企業物価指数(2015年4月)~消費増税の影響剥落で前年比▲2.1%
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■見出し
・消費増税の影響剥落で前年比▲2.1%
・輸入物価は下落幅が拡大
・最終財価格は夏場以降上昇基調が明確に
■要旨
5月15日に日本銀行から発表された企業物価指数によると、2015年4月の国内企業物価指数は前年比▲2.1%(3月:同0.7%)と事前の市場予想(QUICK集計:前年比▲2.0%)を下回る結果となった。3月から4月にかけて企業物価(前年比)が大きく下落したのは、消費増税による押し上げ効果(約2.8%)の?落によるところが大きい。
前月比では0.1%(3月:0.3%)と小幅ながら2ヵ月連続でプラスとなった。4月からの電気料金引き上げの影響で、電力・都市ガス・水道(3月:前月比0.4%→4月:同0.7%)が伸びを高めたことが物価(前月比)を押し上げた。
4月の輸入物価(円ベース)は前年比▲9.5%(3月:同▲8.2%)と下落幅が拡大し、前月比では▲1.8%(3月:同1.8%)と2ヵ月ぶりにマイナスに転じた。4月の需要段階別指数(国内品+輸入品)をみると、国内需要財価格は前年比▲4.0%(3月:同▲3.7%)と2014年12月以降下落基調が続いている。
原油価格(ドバイ)は、1月の1バレル=40ドル台を底に持ち直しつつあるため、企業物価(前年比)はマイナスのピークとなった1月の前年比▲2.5%から4月には同▲2.2%まで縮小している。当面、円安による物価上昇圧力が続くなか原油安による物価押し上げ効果が円安の影響を上回るとみるが、原油安の一巡に伴い物価押し下げ効果が弱まるため、企業物価(前年比)は緩やかなマイナス幅の縮小が見込まれる。
(2015年05月15日「経済・金融フラッシュ」)
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