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海外大型年金の不動産ポートフォリオ構築~カナダ、韓国、ノルウェーの年金と米CalPERSを中心に~
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加藤 えり子
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■はじめに
運用総資産額が10兆円を越える海外の大型年金基金には、不動産投資を行っている基金も多く(図表1)、投資する不動産のリスクレベルや地域・国ごとの分散を図っているケースもある。国内の大型年金基金の数は少なく、厚生年金・国民年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(以下GPIF)、公務員のための共済組合、企業年金の中途脱退者の積立金を運用する企業年金連合会などに限られるが、不動産投資を開始している基金としては企業年金連合会がある。ここでとりあげる海外の大型年金基金は、設立の背景や積立・給付の状況等がそれぞれ異なり、一律に比較することはできないが、国内大型年金基金にとっての先行事例として不動産投資の状況を把握しておくことも有用と思われる。今回は数年前から不動産ポートフォリオ構築のため投資を積極化しているカナダ、韓国、ノルウェー の年金と、長期にわたり不動産投資の実績を持つ米国のCalPERS(California Public Employees’ Retirement System)に着目して不動産投資動向をまとめた。
(2014年10月27日「不動産投資レポート」)
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