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- 雇用統計07年10月~厳しさを増す中小企業の雇用情勢
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■見出し
・失業率は4.0%で横ばい
・非正規雇用比率は3四半期ぶりに低下
・有効求人倍率は大きく低下
■introduction
総務省が11月30日に公表した労働力調査によると、10月の完全失業率は前月から横ばいの4.0%となった(ロイター事前予想:4.0%、当社予想は3.9%)。前月に伸びが大きく鈍化した雇用者数は前年比0.4%(8月:同1.1%、9月:0.2%)と伸びが若干高まったが、自営業主・家族従業者の減少幅が拡大したため、就業者数が前年比▲0.2%(9月:同▲0.1%)と2ヵ月連続で減少した。
失業者は前年に比べ10万人の減少となった(9月:11万人減)。失業者の内訳を求職理由別に見ると、自己都合が103万人と前年に比べ6万人の減少、非自発的離職者が90万人と前年に比べ1万人の増加、その他が60万人と前年に比べ5万人の減少となった。非自発的離職の中でも、特に勤め先都合による失業者が3万人増となったことは、懸念すべき内容と言える。
雇用者数の内訳を従業員規模別に見ると、500人以上の大企業では大幅な増加が続き、100~499人の企業でも2ヵ月ぶりに増加となったが、99人以下の企業では減少が続いており、特に29人以下の中小企業では減少幅が大きくなっている。収益環境の悪化などから、中小企業の雇用情勢は厳しさを増している。なお、500人以上の雇用増加幅が拡大し、逆に官公が大幅に減少しているのは、10月からの日本郵政公社の民営・分社化に伴うものである。
(2007年11月30日「経済・金融フラッシュ」)
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03-3512-1836
- ・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職
・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員
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