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- ECB追加緩和検討の背景-銀行システムへの圧力、ユーロ安効果剥落、投資回復の遅れへの懸念
2016年02月19日
■要旨
■目次
・ECB、3月追加緩和方針で一致した1月20~21日の政策理事会議事要旨を公開
・追加緩和方針の表明は現実化しつつあるリスクへの対応
・1月理事会後、経済データに急激な悪化は見られない
・銀行システムへの圧力、ユーロ安効果剥落、投資回復の遅れへの懸念は広がる
・3月は効果と副作用を再検証した上で
- ECBが、2月18日、1月20~21日の政策理事会の議事要旨を公開した。
- 1月理事会で、追加緩和の決定を見送る一方、3月10日に予定する理事会で追加緩和を強く示唆したのは、世界市場のリスクが現実化しつつあり、原油安の影響が一時的なものに留まらない兆しが見え始めたなどの認識に基いていたことがわかった。
- 1月理事会後も経済データが急激に悪化してはいないが、世界的な金融市場の不安定でボラティリティの高い動きがユーロ圏の銀行システムを圧迫、ユーロ相場の圧力となり、投資回復を通じた潜在成長率引き上げをさらに困難にするおそれは高まっている。
- 金融政策の効果が限られるとしても、3月にECBが追加緩和に動くことはほぼ間違いない。1月理事会では具体的な選択肢は議論されていないが、12月の段階の議論を踏まえると中銀預金金利のもう1段階の引き下げが有力と考えられる。
- 理事会内に、マイナス金利は資産買入れよりも副作用が小さいとの見方があるが、副作用は時間の経過と共に拡大する可能性があり、注視する方針も示されている。マイナス金利政策で追随した日本としては、今後の動きが気になるところだ。
■目次
・ECB、3月追加緩和方針で一致した1月20~21日の政策理事会議事要旨を公開
・追加緩和方針の表明は現実化しつつあるリスクへの対応
・1月理事会後、経済データに急激な悪化は見られない
・銀行システムへの圧力、ユーロ安効果剥落、投資回復の遅れへの懸念は広がる
・3月は効果と副作用を再検証した上で
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