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スマートベータとは、極端に言えば、時価加重指数(TOPIX 等)以外のインデックス運用と考えることができる。バリューや低ボラティリティーなどの「ファクター」に傾斜して運用し、長期的に見ればTOPIXよりも良い運用成果が得られると言われている。
しかし問題点もある。その一つに、元来スマートベータの運用成果が良いのか、あるいはTOPIXをベンチマークとして運用を評価しているために、スマートベータの運用成果が良く見えるだけなのか、どちらなのか区別できないという問題である。
この種の命題は昔からよくあり“joint hypothesis problem”(ジョイント・ハイポセシス問題)と言われている。仮にTOPIX以外をベンチマークとするならば、スマートベータで運用する方が良いとする結論は変わってくる。
TOPIXに連動すること自体が基金の目標であるなら、これをベンチマークとするのは正しいだろう。しかし、必ずしも優れた運用成果を示してきているわけではない指数をどうして目標とする必要があるのだろうか。スマートベータはTOPIXをベンチマークとする論拠を問うているのである。
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