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- 鉱工業生産10年4月~生産の回復ペースは鈍化
■見出し
・生産は予想を下回る伸び
・4-6月期も増産見込みだが、伸び率は大きく低下へ
■introduction
経済産業省が5月31日に公表した鉱工業指数によると、4月の鉱工業生産指数は前月比1.3%と2ヵ月連続で上昇したが、事前の市場予想(ロイター集計:前月比2.5%、当社予想は同2.2%)は大きく下回った。出荷指数は前月比1.6%と2ヵ月連続の上昇、在庫指数は前月比0.3%と2ヵ月ぶりの上昇となった。
4月の生産を業種別に見ると、設備投資の持ち直しを受けて一般機械が前月比12.0%と非常に高い伸びとなったが、在庫調整に伴う減産が続く情報通信機械が前月比▲6.2%と3ヵ月連続で低下した。情報通信機械は3ヵ月間で▲12.4%の大幅低下となった。
速報段階で公表される16業種中、9業種が前月比で上昇、7業種が低下となった。
財別の出荷動向を見ると、設備投資のうち機械投資の一致指標である資本財出荷(除く輸送機械)は1-3月期に前期比14.3%と非常に高い伸びとなった後、4月も前月比5.1%と好調が続いた。建設投資の一致指標である建設財出荷は1-3月期の前期比3.4%の後、4月は前月比3.4%となった。
GDP統計の設備投資は09年10-12月期が前期比1.3%、10年1-3月期が同1.0%と2四半期連続で増加したが、4-6月期も回復傾向が続いていると考えられる。
消費財出荷指数は1-3月期の前期比2.4%の後、4月は前月比▲0.8%となった。非耐久消費財は前月比1.5%の上昇となったが、エコカー減税・補助金、エコポイント制度といった政策効果から好調を続けてきた耐久消費財が前月比▲3.6%と1年ぶりに低下した。単月の結果だけでは判断できないが、急回復を続けてきた国内自動車販売の伸びはここにきて頭打ちとなっており、政策効果が一巡しつつあることを反映した動きである可能性もあるだろう。
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03-3512-1836
- ・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職
・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員
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