1993年04月01日

変容する米国企業年金市場

  加藤 亮

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■見出し

1.米国の退職準備制度の概観
2.企業年金市場の変容
3.今後の動向

■はじめに

最近の米国の報道に、年金(pension)、年金基金(pension fund) といった言葉が多く登場している。中でも企業年金の過少積立問題や、CALPERS(カリフォルニア州公務員退職年金基金)が、機関投資家としての影響力を行使している、等のニュースは、日本にも伝えられている。しかしその一方、最近の企業年金市場の変容については、ほとんど伝えられていない。

米国において貯蓄率が低いことは改めて強調するまでもない。特に、昨年までの景気低迷の影響で、個人の可処分所得に対する貯蓄の割合は、依然として下がり続けている。一方で、所謂「リタイアメント・マーケット(以下退職準備市場)」に流れる資金は、逆の動きを示しており、貯蓄の目的の1つである退職準備のための資産の増加が際立つている。

この退職準備市場の拡大の中で、特に目立つのが401(k)プランと呼ばれる、税制適格の確定拠出型企業年金の伸びである。図-1は、401(k)プランの総資産ベースの年次推移を示したものだが、ほぽ一貫して伸び続けていることがわかる。

401(k)プランの総資産の年次別推移

そこで本稿では、米国の退職準備市場について概観し、その中でも特に401(k)プランを中心とした企業年金に焦点を当ててその制度、及びマーケット動向について簡単に紹介することとしたい。

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