1992年04月01日

米国の健康保険改革問題

  加藤 亮

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■見出し

はじめに
1.米国健康保険制度の概要
2.高騰する医療コスト
3.医療危機とその解決策
4.健康保険問題の今後

■はじめに

最近米国の新聞、雑誌等に「杖」のマークをよく見かける。このマークはよく見ると、2匹の蛇がまつわり上部に双翼のあるものでどうやらギリシャ神話に出てくる神様の持っている「カデューシアス(Caduceus)」という「杖」であるらしい。ギリシャ神話によると、この「杖」は治療の神様が使用したものとされ、そのため米国では医療の象徴と考えられ、用いられている。そして、最近この「杖」が頻繁に登場するのは、米国で医療危機(Health Care Crisis)の議論が高まっているからなのである。

さて、1992年は米国の大統領選挙の年であり、選挙において最も重要な争点が、低迷している経済の建て直しであることは、日本でも報道されている通りである。しかし、経済に次いで重要な争点とされているのが、健康保険制度の改革問題であることは、あまり知られていない様である。

これは米国の健康保険制度が、日本のそれと根本的に異なり、理解しにくいことと無関係ではないであろう。例えば、政府の役割1つを見ても、日本が政府による公的健康保険制度を前提にしているのに対し、米国は民間の健康保険が主流であり、政府の役割は限られている。

そこで以下では、米国の健康保険制度について簡単に紹介し、併せて今年の選挙の争点となっている問題点についても触れることにする。

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