1991年04月01日

ニューヨーク州保険監督庁キュリアリ長官にインタビュー ―「米国の保険業界は、第2のS&L業界にはなりません」―

  山口 徹

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■見出し

1.米国の保険会社の経営を圧迫している要因
2.連邦規制の導入を巡る論議
3.おわりに

■introduction

日本向けに日本語で伝えられている一般情報によると、最近の米国の保険業界は、大変な状況に陥っているらしい。なかでも、次のような見解が代表的である。

・・・米国の大手保険会社は、‘80年代の金融自由化の中、経営の多角化と投資収入の拡大を安易に追求した。ブームに乗って最大の投資収益をあげるためには、ハイリスクなジャンク債や、不健全な不動産開発などへの巨額の投資もいとわなかった。そして「パブル経済」が崩綾した今、投資収益の大幅な減少に耐えられず、史上最多の保険会社倒産となった。加えて、米国の保険業界の監督制度はいまだ不十分で、かつ支払保証基金のようなシステムも満足に整備されていない。早急に対処しなければ、米国の保険業界は第2のS&L業界となって、米国の国民経済に多大の損失を及ぼす可能性がある。云々・・・

そこで、全米で最も保険監督制度が充実しているニューヨーク州保険監督庁の、キュリアリ長官を訪ね、保険会社の財務状況について直接インタビューした。Assistant Deputyで生保部門のトップのレノン氏と、冗首席副長官で損保部門のトップだったガベイ氏も同席された。以下、長官室での問答(平成3年2月25日)のなかから、主要なポイントをご紹介したい。

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