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「福岡オフィス市場」の現況と見通し(2025年)

金融研究部 上席研究員 吉田 資
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1.はじめに
2.福岡オフィス市場の現況
三幸エステートによると、福岡市の空室率(2025年6月時点)は、4.5%(前年比▲0.1ppt)となった(図表-1)。「ONE FUKUOKA BLDG.」や「コネクトスクエア博多」などの大規模ビルが竣工した一方で、人材確保や従業員満足度の向上などを目的に、立地改善や建物設備のグレードアップを図るオフィス需要が旺盛で、空室率は前年から低下した。
福岡市の空室率を規模1別にみると、「大規模4.2%(前年比+0.3ppt)」と「大型4.0%(同+0.4ppt)」が前年から上昇した一方、「小型6.3%(同±0.0ppt)」は横ばい、「中型5.0%(同▲2.1ppt)」は低下した(図表-2)。
1 三幸エステートの定義による。大規模ビルは基準階面積200坪以上、大型は同100~200坪未満、中型は同50~100坪未満、小型は同20~50坪未満。
2 賃料サイクルとは、縦軸に賃料、横軸に空室率をプロットした循環図。通常、(1)空室率低下・賃料上昇→(2)空室率上昇・賃料上昇→(3)空室率上昇・賃料下落→(4)空室率低下・賃料下落、と時計周りに動く。
三鬼商事によると、2024年末時点で賃貸可能面積が最も大きいエリアは、「博多駅前地区(23.3%)」で、次いで「天神地区(21.6%)」、「博多駅東・駅南地区(16.2%)」、「祇園・呉服町地区(15.7%)」、「赤坂・大名地区(11.6%)」、「薬院・渡辺通地区(11.5%)」の順となっている(図表-8)。
賃貸可能面積は、新規供給のあった「天神地区」(前年比+1.6万坪)や「博多駅東・駅南地区」(同+0.4万坪)等、全ての地区で増加し、福岡ビジネス地区全体では+2.8万坪の増加となった。
また、賃貸面積は、「天神地区」(前年比+0.8万坪)や「博多駅前地区」(同+0.4万坪)、「博多駅東・駅南地区」(同+0.4万坪)等、全ての地区で増加し、福岡ビジネス地区全体では+2.4万坪の増加となり、結果として、空室面積は+0.4万坪の増加となった(図表-9)。
(2025年07月02日「不動産投資レポート」)
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03-3512-1861
- 【職歴】
2007年 住信基礎研究所(現 三井住友トラスト基礎研究所)
2018年 ニッセイ基礎研究所
【加入団体等】
一般社団法人不動産証券化協会資格教育小委員会分科会委員(2020年度~)
吉田 資のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
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