2025年01月21日

「人生会議」とは何か?~アドバンス・ケア・プラニング(ACP)は、最期まで自分らしく生き抜くためのキーワードか~

社会研究部 取締役 部長 鈴木 寧

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■要旨

「人生会議」という言葉を聞いたことがある人は、どれ位いるだろうか?これは、厚生労働省が、2018年からアドバンス・ケア・プランニング(Advance Care Planning。以下、ACP)の普及・啓発を目的として付与した愛称だ。

命の危険が迫った状態になると、約70%の人が医療やケアなどを自分で決めたり、希望を伝えたりすることが困難になると言われている。そこで将来の変化に備え、将来の医療・ケアについて、本人を主体に、その家族等及び医療・ケアチームが繰り返し話し合いを行い、本人の意思決定を支援するプロセスのことをACPという。

誰しも自身の人生の最終段階を想定して予め医療・介護の受け方を決めることは、気の進まない作業であり、また、いくら想定してみたところで実際に医療を受ける段階では、当初の想定と実際の病状は異なる可能性もある。それでも、人生会議を行うことが必要とされる背景と、その内容について紹介したい。

■目次

1――はじめに
2――人生会議(ACP)とは
  1|人生会議(ACP)が必要とされる背景
  2|「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスにおけるガイドライン」とは
  3|人生会議(ACP)の効用について
  4|人生会議(ACP)の進め方
3――人生会議(ACP)普及にあたっての課題
4――さいごに

(2025年01月21日「基礎研レター」)

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社会研究部   取締役 部長

鈴木 寧 (すずき やすし)

研究・専門分野
社会研究部統括

経歴
  • 【職歴】
    1988年 日本生命保険に入社
    日本生命にて国際保険部、米国日本生命(ニューヨーク支店、ロサンゼルス支店)、官公庁、外資系企業等の法人営業部門等を経て、2020年ニッセイ基礎研究所入社。
    2024年4月より現職

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