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- ベトナム生命保険市場(2023年版)
2025年01月21日
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■要旨
ベトナムは東南アジアに位置する人口1億の新興国である。最近では中国のカントリーリスクを軽減するために外資系企業が工場を中国からベトナムに移す傾向がある。しかし2023年のベトナム経済はコロナ禍を経て成長を取り戻したものの、その伸び率はコロナ禍以前の状態まで至っていない。また、2023年の貿易は低調で輸出入金額はいずれも対前年で減少した。
2023年1月-12月のベトナム生命保険市場は新規保険契約件数ベースで対前年4割以上も減少した。これは2022年の後半から株価が暴落して、2023年は若干持ち直したもののコロナ禍前の水準まで戻せなかったことが要因として挙げられる。ベトナムで販売される生命保険の8割(新規収入保険料ベース)は投資連動型保険で、市場下落の影響を大きく受けたものとみられる。
新契約が減少したため、保有契約も収入保険料ベースで13%弱減少した。
ベトナムでは保障性商品の販売は引き続き低位にとどまっており(新規収入保険料ベースで定期保険が2.83%)、今回の投資性商品販売の大幅減少にあっても、保障性商品へのシフトは起こらなかった。
■目次
1――はじめに
2――保険市場の概況
3――新契約の状況
4――保有契約の状況
5――販売チャネル
6――おわりに
ベトナムは東南アジアに位置する人口1億の新興国である。最近では中国のカントリーリスクを軽減するために外資系企業が工場を中国からベトナムに移す傾向がある。しかし2023年のベトナム経済はコロナ禍を経て成長を取り戻したものの、その伸び率はコロナ禍以前の状態まで至っていない。また、2023年の貿易は低調で輸出入金額はいずれも対前年で減少した。
2023年1月-12月のベトナム生命保険市場は新規保険契約件数ベースで対前年4割以上も減少した。これは2022年の後半から株価が暴落して、2023年は若干持ち直したもののコロナ禍前の水準まで戻せなかったことが要因として挙げられる。ベトナムで販売される生命保険の8割(新規収入保険料ベース)は投資連動型保険で、市場下落の影響を大きく受けたものとみられる。
新契約が減少したため、保有契約も収入保険料ベースで13%弱減少した。
ベトナムでは保障性商品の販売は引き続き低位にとどまっており(新規収入保険料ベースで定期保険が2.83%)、今回の投資性商品販売の大幅減少にあっても、保障性商品へのシフトは起こらなかった。
■目次
1――はじめに
2――保険市場の概況
3――新契約の状況
4――保有契約の状況
5――販売チャネル
6――おわりに
(2025年01月21日「保険・年金フォーカス」)
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経歴
- 【職歴】
1985年 日本生命保険相互会社入社
2014年 ニッセイ基礎研究所 内部監査室長兼システム部長
2015年4月 生活研究部部長兼システム部長
2018年4月 取締役保険研究部研究理事
2021年4月 常務取締役保険研究部研究理事
2025年4月より現職
【加入団体等】
東京大学法学部(学士)、ハーバードロースクール(LLM:修士)
東京大学経済学部非常勤講師(2022年度・2023年度)
大阪経済大学非常勤講師(2018年度~2022年度)
金融審議会専門委員(2004年7月~2008年7月)
日本保険学会理事、生命保険経営学会常務理事 等
【著書】
『はじめて学ぶ少額短期保険』
出版社:保険毎日新聞社
発行年月:2024年02月
『Q&Aで読み解く保険業法』
出版社:保険毎日新聞社
発行年月:2022年07月
『はじめて学ぶ生命保険』
出版社:保険毎日新聞社
発行年月:2021年05月
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