- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 資産運用・資産形成 >
- 株式 >
- 2024年4月、グローバル株式市場は反落
2024年05月09日
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
1――2024年4月、グローバル株式市場は反落
1 以下、特に断りのない限りリターンは米ドル建グロス配当込みを示す。
2――国・業種別の動向
2024年4月、国別に見ると中国や新興国が上昇する一方で、先進国は下落した国が多かった(図表5)。トルコ(+14.3%)、アルゼンチン(+9.8%)、パキスタン(+7.5%)がリターンが高かった。一方で、エジプト(▲11.8%)、インドネシア(▲8.5%)、イスラエル(▲7.5%) がリターンが低かった。主要国について見ると、米国(▲4.1%)、中国(+6.6%)、ドイツ(▲3.7%) 、日本(▲4.9%)となった。
米国では、利下げ期待の後退からIT・ハイテクなど成長株を中心に下落、日本やドイツなども下落した。一方で、中国は政府の経済支援策への期待などから上昇した。
大幅な下落となったエジプトでは、3月に当局が為替相場を為替相場を市場に委ねる方針に転換して以来株式市場は下落が続いている。
トルコでは3月に中央銀行が政策金利を50%に引き上げ、従来の独自の金融政策からの転換によるインフレの抑制が期待されている。
米国では、利下げ期待の後退からIT・ハイテクなど成長株を中心に下落、日本やドイツなども下落した。一方で、中国は政府の経済支援策への期待などから上昇した。
大幅な下落となったエジプトでは、3月に当局が為替相場を為替相場を市場に委ねる方針に転換して以来株式市場は下落が続いている。
トルコでは3月に中央銀行が政策金利を50%に引き上げ、従来の独自の金融政策からの転換によるインフレの抑制が期待されている。
3――世界の主要企業の株価動向
4――今後の見通しと注目されるテーマ
グローバル株式市場は3月まで上昇が続いていたが、4月は反落したことから今後の展開が注目される。国際通貨基金(IMF)は世界経済見通しにおいて世界経済の中長期的な成長鈍化のリスクを指摘している2。生産性や成長力の向上には生産性の高い企業への資本と労働力の適切な配分や人工知能の活用が必要だが、地経学的な分断が制約となる。これに加えて高水準の公的債務は、将来の成長が見込まれる産業への政府支出や投資を妨げる可能性があるとしている。また、中国など新興国のGDPが世界に占める割合が増加していることから、世界経済への影響は大きくなり続けていると指摘している。世界経済の構造変化が継続していく中、こうした要因がグローバル株式市場に与える影響に引き続き注視していきたい。
2 国際通貨基金, 「中期的成長を回復させるために、世界は生産性の改革を最優先すべきである」, 2024年4月
https://www.imf.org/ja/Blogs/Articles/2024/04/10/world-must-prioritize-productivity-reforms-to-revive-medium-term-growth
2 国際通貨基金, 「中期的成長を回復させるために、世界は生産性の改革を最優先すべきである」, 2024年4月
https://www.imf.org/ja/Blogs/Articles/2024/04/10/world-must-prioritize-productivity-reforms-to-revive-medium-term-growth
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2024年05月09日「基礎研レター」)
このレポートの関連カテゴリ

03-3512-1860
経歴
- 【職歴】
2008年 大和証券SMBC(現大和証券)入社
大和証券投資信託委託株式会社、株式会社大和ファンド・コンサルティングを経て
2019年 ニッセイ基礎研究所(現職)
【加入団体等】
・公益社団法人 日本証券アナリスト協会 検定会員
・修士(工学)
原田 哲志のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/04/08 | グローバル株式市場動向(2025年3月)-トランプ米大統領の関税政策によるアップダウンが続く | 原田 哲志 | 基礎研レター |
2025/03/10 | グローバル株式市場動向(2025年2月)-国・地域によりまちまちな展開 | 原田 哲志 | 基礎研レター |
2025/02/14 | グローバル株式市場動向(2025年1月)-DeepSeekショックにより半導体関連銘柄は下落 | 原田 哲志 | 基礎研レター |
2025/01/23 | グローバル株式市場動向(2024年12月)-米国金利上昇や欧州の政治的混乱により下落 | 原田 哲志 | 基礎研レター |
新着記事
-
2025年05月02日
ネットでの誹謗中傷-ネット上における許されない発言とは? -
2025年05月02日
雇用関連統計25年3月-失業率、有効求人倍率ともに横ばい圏内の動きが続く -
2025年05月01日
日本を米国車が走りまわる日-掃除機は「でかくてがさつ」から脱却- -
2025年05月01日
米個人所得・消費支出(25年3月)-個人消費(前月比)が上振れする一方、PCE価格指数(前月比)は総合、コアともに横這い -
2025年05月01日
米GDP(25年1-3月期)-前期比年率▲0.3%と22年1-3月期以来のマイナス、市場予想も下回る
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年04月02日
News Release
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
【2024年4月、グローバル株式市場は反落】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
2024年4月、グローバル株式市場は反落のレポート Topへ