2023年02月22日

国会議員の年金保険料未納疑惑や受給開始年齢が年金ツイートの契機に-「年金」を含むツイートの投稿契機 (2023年1月)

保険研究部 上席研究員・年金総合リサーチセンター 公的年金調査室長 兼任 中嶋 邦夫

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4 ―― 単独で投稿されたツイート:Webページやツイートを契機とする投稿と概ね連動

図表6の橙色の線は、単独で投稿された(ツイートやWebページを明示的な投稿契機としていない)年金ツイートの、投稿日別の投稿者数の推移である。これを見ると、単独で投稿された年金ツイートの投稿者数は、ツイートやWebページを投稿契機とした投稿者数と概ね連動している。

返信や引用の形式をとらず、URLの記載もないものの、話題になっているツイートを見て、それに対するコメントなどが投稿された可能性が考えられる。
図表6 投稿契機区分別に見た年金ツイートの投稿者数

5 ―― 総括

5 ―― 総括:大きな話題に加え、5ちゃんねる掲示板やテレビ番組に関するツイートも投稿契機に

分析対象となった年金ツイートでは、次のような傾向が観察された。
 
  • 2023年1月に投稿された年金ツイートは約16万件で、改革案が話題になった10月(約23万件)と比べて少なかったものの、前月(約13万件)や前々月(約14万件)よりは多かった。
     
  • ツイートを投稿契機としたものとWebページを投稿契機としたものの双方で、国会議員の年金保険料未納疑惑が多くの投稿者の投稿契機となっていた。
     
  • この話題以外に、ツイートを投稿契機とした年金ツイートでは年金の受給開始年齢に関する5ちゃんねる掲示板のスレッドや月額40万円の年金では足りないというテレビ番組の街頭インタビューの紹介が、Webページを投稿契機とした年金ツイートでは海外で行われた年金制度改正に反対するストライキや2023年度の年金額に関する記事が、多くの投稿者の投稿契機となった。
 
ツイートを投稿契機とした年金ツイートとWebページを投稿契機とした年金ツイートの双方で同じ話題が主な投稿契機になった点は、年金ツイートの投稿数が多かった2022年9月下旬~10月5と同じ傾向であった。大きな話題がある時は、ツイートを投稿契機とした年金ツイートとWebページを投稿契機とした年金ツイートの双方で投稿者が増え、その影響を受けて単独投稿の投稿者も増えて、月間の投稿数が増える傾向がうかがわれる。

他方で、ツイートを投稿契機とした年金ツイートで、年金には言及していないニュースを年金に結びつけたツイートやテレビ番組の内容を紹介するツイートが投稿契機になった点は、年金ツイートの投稿数が少なめだった2022年11月6や12月7と同じ傾向であった。年金に関する大きな話題がなくても、このようなツイートが年金ツイートの投稿契機になる可能性が推察される。
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保険研究部   上席研究員・年金総合リサーチセンター 公的年金調査室長 兼任

中嶋 邦夫 (なかしま くにお)

研究・専門分野
公的年金財政、年金制度全般、家計貯蓄行動

経歴
  • 【職歴】
     1995年 日本生命保険相互会社入社
     2001年 日本経済研究センター(委託研究生)
     2002年 ニッセイ基礎研究所(現在に至る)
    (2007年 東洋大学大学院経済学研究科博士後期課程修了)

    【社外委員等】
     ・厚生労働省 年金局 年金調査員 (2010~2011年度)
     ・参議院 厚生労働委員会調査室 客員調査員 (2011~2012年度)
     ・厚生労働省 ねんきん定期便・ねんきんネット・年金通帳等に関する検討会 委員 (2011年度)
     ・生命保険経営学会 編集委員 (2014年~)
     ・国家公務員共済組合連合会 資産運用委員会 委員 (2023年度~)

    【加入団体等】
     ・生活経済学会、日本財政学会、ほか
     ・博士(経済学)

(2023年02月22日「基礎研レポート」)

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