2021年09月07日

中国、「医療保障法」制定へ

保険研究部 主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任 片山 ゆき

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■要旨

中国は現在、医療保障制度の基盤となる「医療保障法」の制定を目指している。そもそも医療保障体系や、医療保険制度のあり方は国・地域によって大きく異なるが、中国は公的医療保険による給付を基礎的な内容にとどめ、民間保険などの市場や寄付・非営利活動を積極的に活用する多層的な体系を構築しようとしている。その背景には、社会が急速に変容する中で、雇用と医療保障をどう結び付け、維持していくかという大きな課題がある。

■目次

1――国家医療保障局が「医療保障法」のパブコメ案を発表
2――多層的な医療保障体系の構築、市場や寄付、非営利活動の積極的な活用
3――5つの内容で構成される医療保障体系
4――介護保険制度についても言及
5――新型コロナ以降、雇用形態が流動化する中で、民間保障・保険市場が果たす役割が拡大
6――公的領域と私的領域の境界や役割分担がフレキシブルな協働運営へ

(2021年09月07日「基礎研レポート」)

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保険研究部   主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任

片山 ゆき (かたやま ゆき)

研究・専門分野
中国の社会保障制度・民間保険

経歴
  • 【職歴】
     2005年 ニッセイ基礎研究所(2022年7月より現職)
     (2023年 東京外国語大学大学院総合国際学研究科博士後期課程修了) 【社外委員等】
     ・日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
     (2019~2020年度・2023年度~)
     ・生命保険経営学会 編集委員・海外ニュース委員
     ・千葉大学客員教授(2024年度~)
     ・千葉大学客員准教授(2023年度) 【加入団体等】
     日本保険学会、社会政策学会、他
     博士(学術)

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