2020年07月20日

米住宅着工・許可件数(20年6月)-着工件数は118.6万件、前月比+17.3%と2桁の増加も、市場予想(119.0万件)は僅かに下回る

経済研究部 主任研究員   窪谷 浩

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1.結果の概要:着工、許可件数ともに前月比で2ヵ月連続増加も、市場予想は下回る

7月17日、米国センサス局は6月の住宅着工、許可件数を発表した。住宅着工件数(季節調整済、年率)は118.6万件(前月改定値:101.1万件)と97.4万件から上方修正された前月値を大幅に上回った一方、市場予想の119.0万件(Bloomberg集計の中央値)は僅かに下回った(図表1、図表3)。

住宅着工許可件数(季節調整済、年率)は124.1万件(前月改定値:121.6万件)と、122.0万件から小幅に下方修正された前月を上回ったものの、市場予想の129.3万件は下回った(図表2、図表5)。
(図表1)住宅着工件数/(図表2)住宅着工許可件数

2.結果の評価:着工件数は5月に底打ちも、4-6月期の住宅投資は大幅なマイナス成長へ

住宅着工件数の伸びは、前月比+17.3%(前月:+8.2%)と1959年の統計開始以来最大の落ち込みとなった4月から2ヵ月連続でプラスとなった(図表3)。内訳をみると、戸建てが+17.2%(前月:+4.4%)、集合住宅も+17.5%(前月:+18.4%)といずれも2桁の伸びとなった。

前年同月比では▲4.0%(前月:▲20.3%)とマイナス幅は縮小したものの、3ヵ月連続のマイナスとなった。戸建てが▲3.9%(前月:▲13.6%)、集合住宅が▲4.1%(前月:▲32.4%)であった。

地域別寄与度(前月比)は、西部こそ▲2.4%ポイント(前月:+14.8%ポイント)とマイナスになったものの、それ以外の地域では南部が+10.1%ポイント(前月:▲7.0%ポイント)、北東部が+5.5%ポイント(前月:▲0.1%ポイント)、中西部が+4.1%ポイント(前月:+0.5%ポイント)とプラスとなった。とくに、前月の反動もあって南部では2桁のプラス寄与となった(図表4)。
(図表3)住宅着工件数(伸び率)/(図表4)住宅着工件数前月比(寄与度)
先行指標である住宅着工許可件数は、前月比+2.1%(前月:+14.1%)と08年7月(▲21.9%)以来のマイナス幅となった4月から2ヵ月連続で増加したものの、伸びは前月から鈍化した(図表5)。戸建てが+11.8%(前月:+12.0%)と前月に続き2桁の増加となったものの、集合住宅が▲13.4%(前月:+17.5%)と前月からマイナスに転じたことが大きい(図表6)。

前年同月比は▲2.5%(前月:▲9.1%)と3ヵ月連続のマイナスとなった。戸建てが▲1.1%(前月:▲9.8%)、集合住宅も▲5.3%(前月:▲8.0%)といずれも3ヵ月連続のマイナスとなった。
(図表5)住宅着工許可件数(伸び率)/(図表6)住宅着工許可件数前月比(寄与度)
(図表7)住宅着工件数と実質住宅投資の伸び率 一方、住宅着工件数と許可件数の3ヵ月移動平均、3ヵ月前比は年率で6月がそれぞれ▲75.6%(3月:+15.2%)、▲56.2%(6月:▲12.0%)となった(図表7)。住宅着工、許可件数ともに5月から2ヵ月連続で増加しているものの、4月の落ち込みが大きいことから、4-6月通期では大幅な落ち込みとなった。

このため、GDPにおける住宅投資は1-3月期が前期比年率+18.2%(前期:▲3.0%)と2桁のプラス成長となっていたが、今月末に発表される4-6月期は4期ぶりにマイナス成長に転じるほか、2桁の大幅なマイナス成長となる可能性が高い。
 
 

(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
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経済研究部   主任研究員

窪谷 浩 (くぼたに ひろし)

研究・専門分野
米国経済

(2020年07月20日「経済・金融フラッシュ」)

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【米住宅着工・許可件数(20年6月)-着工件数は118.6万件、前月比+17.3%と2桁の増加も、市場予想(119.0万件)は僅かに下回る】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

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