- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- アジア経済 >
- 【アジア・新興国】東南アジア経済の見通し~20年は輸出の底入れと公共投資の拡大により景気下げ止まりへ
2019年12月23日
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
■要旨
- 東南アジア経済は、米中対立の激化を背景とする世界経済の減速や半導体不況の継続で輸出停滞が続き、内需に悪影響が波及している。内需は物価と雇用環境の安定で民間消費が底堅さを保ち、経済政策による支援もあるが、外需の悪化を相殺できず、景気の減速傾向が続いている。
- 消費者物価上昇率は、食品インフレで短期的に上昇する国があるものの、成長モメンタム鈍化や国際商品市況の落ち着きなどが物価押下げ要因となり、安定推移が続くと予想する。
- 金融政策は各国中銀が緩和的な政策スタンスを続けるものと予想する。国別に見ると、20年前半にかけてフィリピンとインドネシアがそれぞれ2回の利下げ、マレーシアとべトナムがそれぞれ1回の利下げを実施すると予想する。
- 経済の先行きは、輸出が来年初に底入れ、内需が2020年度政府予算で積み増しとなった公共投資の実行や財政・金融政策の効果により底堅さを保つことで景気が下げ止まり、2020年の成長率は横ばい圏で推移すると予想する。
■目次
1.東南アジア経済の概況と見通し
・経済概況:輸出低迷で景気減速傾向が続く
・物価:食品価格上昇後も安定推移を予想
・金融政策:来年前半にかけて緩和局面が続く
・経済見通し:輸出底入れと公共投資の拡大により景気下げ止まりへ
2.各国経済の見通し
2-1.マレーシア
2-2.タイ
2-3.インドネシア
2-4.フィリピン
2-5.ベトナム
1.東南アジア経済の概況と見通し
・経済概況:輸出低迷で景気減速傾向が続く
・物価:食品価格上昇後も安定推移を予想
・金融政策:来年前半にかけて緩和局面が続く
・経済見通し:輸出底入れと公共投資の拡大により景気下げ止まりへ
2.各国経済の見通し
2-1.マレーシア
2-2.タイ
2-3.インドネシア
2-4.フィリピン
2-5.ベトナム
(2019年12月23日「Weekly エコノミスト・レター」)
このレポートの関連カテゴリ
関連レポート
- 【東南アジア経済】ASEANの貿易統計(12月号)~輸出は米中貿易戦争を背景にアジア向けを中心に減速
- インド経済の見通し~19年度後半は景気底入れも、内外需の停滞で低成長が継続、20年度は農村部の需要回復で景気上向きへ(2019年度+5.2%、2020年度+6.3%)
- 【タイGDP】7-9月期は前年同期比+2.4%増~観光業の回復で成長下げ止まるも、内需鈍化で緩慢な成長
- 【マレーシア】7-9月期GDPは前年同期比+4.4%-原油生産の急減と消費減税効果の剥落で景気減速
- 【フィリピンGDP】7-9月期は前年同期比6.2%増~出遅れていた予算執行が加速し、成長率が3期ぶりに6%台まで上昇
- 【インドネシアGDP】7-9月期は前年同期比5.02%増~内需振るわず、3期連続の景気減速

03-3512-1780
経歴
- 【職歴】
2008年 日本生命保険相互会社入社
2012年 ニッセイ基礎研究所へ
2014年 アジア新興国の経済調査を担当
2018年8月より現職
斉藤 誠のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/06/23 | 東南アジア経済の見通し~政策対応で内需は底堅いが、外需は不透明感増し、景気減速へ | 斉藤 誠 | Weekly エコノミスト・レター |
2025/06/13 | インド消費者物価(25年5月)~5月のCPI上昇率は+2.8%、食品価格の低下が続いて6年ぶりの低水準に | 斉藤 誠 | 経済・金融フラッシュ |
2025/06/12 | インド株式市場における国内投資家の存在感と資金構造の変化 | 斉藤 誠 | 基礎研レポート |
2025/06/09 | インド経済の見通し~金融・財政政策の下支えにより+6%台半ばの堅調な成長が続く | 斉藤 誠 | Weekly エコノミスト・レター |
新着記事
-
2025年07月04日
金融安定性に関するレポート(欧州)-EIOPAの定期報告書の公表 -
2025年07月04日
「持ち家か、賃貸か」。法的視点から「住まい」を考える(1)~持ち家を購入することは、「所有権」を得ること -
2025年07月04日
米雇用統計(25年6月)-非農業部門雇用者数が市場予想を上回ったほか、失業率が上昇予想に反して低下 -
2025年07月03日
ユーロ圏失業率(2025年5月)-失業率はやや上昇したが、依然低位安定 -
2025年07月03日
IAIGsの指定の公表に関する最近の状況(14)-19の国・地域からの60社全てのIAIGsのグループ名が公開された-
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年07月01日
News Release
-
2025年06月06日
News Release
-
2025年04月02日
News Release
【【アジア・新興国】東南アジア経済の見通し~20年は輸出の底入れと公共投資の拡大により景気下げ止まりへ】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
【アジア・新興国】東南アジア経済の見通し~20年は輸出の底入れと公共投資の拡大により景気下げ止まりへのレポート Topへ