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若年層と中壮年層に着目した外国人の人口動態
金融研究部 主任研究員 吉田 資
「(i)大都市インナーエリア(中心部)」とは、大都市の中心部で就業や、日本語学校などの就学機会が得やすいことから外国人の居住が進んだ地域を指す。前述の自治体では、「東京都新宿区」・「大阪市浪速区」・「名古屋市中区」が該当する。これらの自治体の在留外国人の国籍構成をみると、日本全体における国籍構成と同様に、「中国」の占める割合が最も大きい(図表17)。
「群馬県大泉町」は、「(ii)地方の工業都市」であり、大手家電メーカーや食品メーカーの工場が立地し、製造業が地域の基幹産業となっている。在留外国人の国籍構成をみると、「ブラジル」の割合が最も大きく、半数以上を占めている。1990年の入管法改正により、日系ブラジル人は就労に制限がなくなったことで、工場等での単純労働に従事する目的で来日する労働者が急増した。2008年の世界金融危機や、2011年の東日本大震災により、来訪者が減少した時期もあったが、現在も、ブラジル人をはじめとする多くの外国人が暮らしている。
また、「(iii)エスニック・コミュニティ」とは、戦前から、航路の開通等をきっかけに移住者が増え、現在でも外国人住民が多い地域を指す。前述の自治体では、「横浜市中区」と「大阪市生野区」が該当する。在留外国人の国籍構成をみると、「横浜市中区」は「中国」が5割強、「大阪市生野区」では「韓国」が約8割を占めている。「横浜市中区」は「横浜中華街」、「大阪市生野区」では「生野コリアンタウン」が形成されている。
4 是川夕『非類似性指数からみた在日外国人の住み分けの現状と要因-国勢調査小地域集計を用いた分析』人口学研究第44号、2009年5月
3――おわりに
(ご注意)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものでもありません。
03-3512-1861
- 【職歴】
2007年 住信基礎研究所(現 三井住友トラスト基礎研究所)
2018年 ニッセイ基礎研究所
【加入団体等】
一般社団法人不動産証券化協会資格教育小委員会分科会委員(2020年度~)
(2018年11月28日「基礎研レポート」)
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