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2018年01月23日
EUソルベンシーIIにおけるLTG措置等の適用状況とその影響(2)-EIOPAの2017報告書の概要報告-
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VAを適用した730社のうち469社がグループの一員である。特にドイツでは、VAを適用している会社は全てグループの一員である。
469社の技術的準備金の市場シェアは56.2%となっている。
469社の技術的準備金の市場シェアは56.2%となっている。
(2)SCR比率への影響
VAを適用しなかった場合のSCR比率への影響については、次ページの上の図表の通りである。
EEA全体の平均では223%から199%に24%ポイント低下する。
国別では、デンマークが314%から234%に80%ポイント低下し、絶対水準では最も影響度が高く、ドイツが339%から286%に53%ポイント低下で続いている。オランダは166%から116%に49%ポイント低下し、割合では30%の低下で最も影響が大きい。
一方で、主要国では、MA適用会社の多い英国とスペインでの影響は6%ポイントと低くなっている。また、フランスは18%ポイント、イタリアは9%ポイントの影響となっている。
次ページの下の図表が、VAを適用している会社の適用前後の状況を示している。
VAを適用している会社の83%の絶対的な影響は0%から50%の範囲内となっている。また、会社数の3%に相当する20社(技術的準備金の市場シェアが3.3%)がVAを適用しない場合、SCR比率が100%未満となる。さらに、3社(技術的準備金の市場シェア0.01%)が、VAを適用しない場合、適格自己資本はマイナスになる。
VAを適用しなかった場合のSCR比率への影響については、次ページの上の図表の通りである。
EEA全体の平均では223%から199%に24%ポイント低下する。
国別では、デンマークが314%から234%に80%ポイント低下し、絶対水準では最も影響度が高く、ドイツが339%から286%に53%ポイント低下で続いている。オランダは166%から116%に49%ポイント低下し、割合では30%の低下で最も影響が大きい。
一方で、主要国では、MA適用会社の多い英国とスペインでの影響は6%ポイントと低くなっている。また、フランスは18%ポイント、イタリアは9%ポイントの影響となっている。
次ページの下の図表が、VAを適用している会社の適用前後の状況を示している。
VAを適用している会社の83%の絶対的な影響は0%から50%の範囲内となっている。また、会社数の3%に相当する20社(技術的準備金の市場シェアが3.3%)がVAを適用しない場合、SCR比率が100%未満となる。さらに、3社(技術的準備金の市場シェア0.01%)が、VAを適用しない場合、適格自己資本はマイナスになる。
(2018年01月23日「保険・年金フォーカス」)
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