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高齢世帯における消費の状況-支出の内訳から考える高齢世帯における生活の変化
生活研究部 井上 智紀
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はじめに
1 井上(2017)「高齢世帯における家計の状況-就業状況・資産運用により異なる高齢世帯の家計収支」基礎研レポート(2017年11月21日)
2 本稿の分析においても、総務省統計局「家計調査」を物価水準を調整した実質ベースのものを用いている。
消費支出の費目別構成比の推移
消費支出全体に占める割合についてみると、世帯類型や年齢階層、年次を問わず「食料」が概ね4分の1と最も大きなウェイトを占めており、「交通・通信」または「教養娯楽」が続いている。5年間の変化についてみると、「食料」は世帯類型や年齢階層によらずいずれも2012年から2016年にかけて1.6ポイント増加しているほか、65~69歳の勤労者世帯では「交通・通信」も1.7ポイント増加している。一方、勤労者世帯では「住居」の割合が低下しており、特に70歳以上ではこの5年間に2.5ポイントの減少と減少幅が大きくなっている。70歳以上の勤労者世帯では「保健医療」でも1.4ポイント減少しており、他の世帯とは異なる動きを示している。
「食料」と「食料」の内訳の推移
家族構成や、購入数量の変化による影響もあり、一概にはいえないものの、こうした支出の変化の背景には、高齢層においても食生活の変化があるものと考えられよう。
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(2017年11月29日「研究員の眼」)
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