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- 図表でみる中国経済(就業構造編)-就業構造には3つの変化が進行中
2017年10月31日
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中国の産業構造は、その経済発展とともに、第1次産業から第2次産業へ、さらには第3次産業へと、産業の牽引役が変化してきた。中国経済が“中所得国の罠”に陥ることなく経済発展を続けるためには、産業構造の円滑な移行が欠かせない。この産業構造の変化に関しては、2015年11月に「図表でみる中国経済(産業構造編)」で取り上げたが、本稿ではそれを就業構造の面から見てみたい。
1――就業者数は増加も、伸びは鈍化
2――国有企業等と私営企業等でほぼ半々の構成
3――就業構造には3つの変化が進行中
4――第3次産業の就業者一人当たり実質GDP成長率に注目!
最後に、産業別の就業者数の推移を見てみた(図表-7)。第1次産業の就業者数は減少を続けており、第2次産業は頭打ち、第3次産業は増加ピッチが加速してきている。また、ニッセイ基礎研究所で産業別の就業者一人当たり実質GDP成長率を試算した結果が図表-8である。これを見ると、就業者が減っている第1次産業や第2次産業は、少ない就業者で高い生産の伸びを維持したこともあって、比較的高い成長率を保っている一方、就業者が増えた第3次産業の成長率はここ数年それを下回っている。就業者が第1次産業・第2次産業から第3次産業へシフトしていく中で、第3次産業の就業者一人当たり実質GDP成長率が伸び悩むようだと中国経済の将来が懸念されるだけに、今後の動きが注目される。
(2017年10月31日「保険・年金フォーカス」)
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