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2015年11月16日
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第2次産業から第3次産業へのシフト

一方、国内総生産に占めるシェアを見ると、2014年時点では第1次産業が9.2%、第2次産業が42.7%、第3次産業が48.1%となっている。5年前と比較すると、第2次産業のシェアは2.9ポイント低下しており、特に工業は3.4ポイントも低下した。一方、第3次産業のシェアは3.7ポイント上昇しており、特に卸小売業と金融業は1ポイントを超える大幅増加となっている(図表-2)。
なお、第1次産業では4%前後の成長率が続いており、国内総生産に占めるシェアもじりじりと低下して2014年は9.2%となった。
国際比較から見えてくる現状と課題
中国の産業構成を諸外国と比べて見ると、第2次産業の比率が極めて大きい一方、第3次産業の比率が小さいという特徴がある(図表-3)。第2次産業の中核を成す製造業に焦点を当てると、世界における製造業シェアは23.2%でGDPシェア(12.8%)より10.4ポイントも大きい(図表-4)。米国や欧州ではGDPシェアの方が大きいのと比べると対照的である。製造業シェアの方が大きくても製品を輸出できれば問題はない。日本も製造業シェアの方が1.0ポイント大きく、欧州の中でもドイツは1.6ポイント大きい。しかし、輸出できないようだと、国内では生産設備が過剰となって稼働率が落ち雇用不安に陥ることになる。従って、10ポイント超になった過大なギャップを、均衡点に向けていかにソフトランディングさせるのかが、中国の産業政策においては最大の課題となっている。
課題解決の道筋と今後の注目点

(2015年11月16日「基礎研レター」)
三尾 幸吉郎
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