- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 保険 >
- 中国・アジア保険事情 >
- 中国保険市場、米国に次いで2位に?-世界における中国のプレゼンス【アジア・新興国】中国保険市場の最新動向(24)
中国保険市場、米国に次いで2位に?-世界における中国のプレゼンス【アジア・新興国】中国保険市場の最新動向(24)
保険研究部 主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任 片山 ゆき
このレポートの関連カテゴリ
- 世界における保険マーケットの規模は、長らく、米国が1位、日本が2位、英国が3位であった 。新興マーケットである中国が3位に浮上したのは2015年であるが、ここに至って、2016年は、日本を抜いて2位になったのではないか、と中国国内で話題になっている。
- 2015年は、中国における収入保険料(生損保合計)が、2014年比18.3%増(インフレ調整後)と、上位4カ国・地域、また世界平均をもはるかに凌いでおり、世界における成長エンジンとしての役割を担ったといえよう。ただし、損保のシェアは、すでに米国に次いで2位であるが、生保市場については、2位の日本(13.6%)と中国(8.3%)の間にまだ大きな開きがある。
- このような成長の勢いは、中国の保険会社の世界におけるポジションにも表れている。米フォーチュン社によるFortune Global 500社のランキング(売上高ベース)を見ると、2016年は中国の保険会社が合計6社ランクインした。
- しかし、保険が国民や社会にどれくらい普及しているかについては、人口が多く、地域によって経済格差が大きいこともあり、その拠出額は世界平均にさえ達していない。国民1人あたりの保険料拠出額(生損保合計)は281ドル、生保は153ドルであった。
- また、GDPに占める保険料の割合も同様に小さく、保険は広く国民に普及しているとはいい難い状況にある。これは、今後の成長余地が大きいという理解もできるが、市場が成熟し、国民が真に保険を享受できるようになるまでにはまだ一定程度の時間が必要になるであろう。
■目次
1-中国保険マーケットのプレゼンス向上
2-Fortune Global 500社-中国の保険会社が6社ランクインン
3-2016年生保市場―料率自由化で、無配当保険の販売が大幅に増加
4-1人あたりの保険料拠出額、GDPに占める割合は、世界平均以下
このレポートの関連カテゴリ
03-3512-1784
- 【職歴】
2005年 ニッセイ基礎研究所(2022年7月より現職)
(2023年 東京外国語大学大学院総合国際学研究科博士後期課程修了) 【社外委員等】
・日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
(2019年度・2020年度・2023年度)
・生命保険経営学会 編集委員・海外ニュース委員
・千葉大学客員准教授(2023年度~) 【加入団体等】
日本保険学会、社会政策学会、他
博士(学術)
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年04月24日
米国でのiPhone競争法訴訟-司法省等が違法な独占確保につき訴え -
2024年04月23日
他国との再保険の監督に関する留意事項の検討(欧州)-EIOPAの声明 -
2024年04月23日
気候変動-温暖化の情報提示-気候変動問題の科学の専門家は“ドラマが少ない方向に誤る?” -
2024年04月23日
今後お金をかけたいもの・金融資産 -
2024年04月23日
今週のレポート・コラムまとめ【4/16-4/22発行分】
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年04月02日
News Release
-
2024年02月19日
News Release
-
2023年07月03日
News Release
【中国保険市場、米国に次いで2位に?-世界における中国のプレゼンス【アジア・新興国】中国保険市場の最新動向(24)】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
中国保険市場、米国に次いで2位に?-世界における中国のプレゼンス【アジア・新興国】中国保険市場の最新動向(24)のレポート Topへ