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- 【東南アジア経済】ASEANの貿易統計(12月号)~3ヵ月ぶりのマイナスも回復基調は継続
2016年12月12日
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タイの16年10月の輸出額は前年同月比4.2%減(前月:同3.4%増)と低下した(図表3)。10月の輸出はマイナスに転じたものの、年明けからの上下に振れながらも緩やかな増加傾向は続いている。
品目別に見ると、全体の約8割を占める主要工業製品は同2.7%減(前月:同4.2%増)と3ヶ月ぶりのマイナスとなった。機械・装置(同6.2%増)こそプラスを維持したものの、電子製品・部品(同5.7%減)、家電製品(同2.5%減)、自動車・部品(同2.1%減)など幅広い品目が減少したことが全体を押下げた。また鉱業・燃料は同22.1%減(前月:同13.5%減)と、引き続き石油製品を中心に前年割れとなった。さらに、農産品・加工品は同6.5%減(前月:同3.2%増)と、果物(同76.3%増)こそ大幅に増加したものの、コメ(同24.4%減)、ゴム(同5.1%減)、タピオカ(同26.8%減)を中心に2ヵ月ぶりのマイナスとなった。
輸入額は前年同月比6.5%増と、前月の同5.6%増から上昇した。結果、貿易収支は2.5億ドルの黒字(前月から23.0億ドル減少)と、18ヵ月連続の黒字となった(図表4)。
品目別に見ると、全体の約8割を占める主要工業製品は同2.7%減(前月:同4.2%増)と3ヶ月ぶりのマイナスとなった。機械・装置(同6.2%増)こそプラスを維持したものの、電子製品・部品(同5.7%減)、家電製品(同2.5%減)、自動車・部品(同2.1%減)など幅広い品目が減少したことが全体を押下げた。また鉱業・燃料は同22.1%減(前月:同13.5%減)と、引き続き石油製品を中心に前年割れとなった。さらに、農産品・加工品は同6.5%減(前月:同3.2%増)と、果物(同76.3%増)こそ大幅に増加したものの、コメ(同24.4%減)、ゴム(同5.1%減)、タピオカ(同26.8%減)を中心に2ヵ月ぶりのマイナスとなった。
輸入額は前年同月比6.5%増と、前月の同5.6%増から上昇した。結果、貿易収支は2.5億ドルの黒字(前月から23.0億ドル減少)と、18ヵ月連続の黒字となった(図表4)。
マレーシアの16年10月の輸出額は前年同月比6.8%減(前月:同1.7%増)と低下した(図表5)。輸出の伸び率は原油・天然ガスを中心にマイナスに転じたものの、これは前年同期の輸出額が大きかったことによる影響があるため、年明けからの底打ちの動きは続いているものと見られる。
品目別に見ると、鉱物性燃料は同21.5%減(前月:同5.2%減)と、原油・天然ガスを中心にマイナス幅が拡大した。また製造品も同28.3%減(前月:同12.3%減)と、ゴム手袋を中心にマイナス幅が拡大した。一方、全体の約4割を占める機械・輸送用機器は同0.4%増(前月:同4.0%増)と電気・電子製品が伸び悩んだものの、小幅のプラスを確保した。また動植物性油脂も同5.7%増(前月:同8.4%増)と、パーム油・同製品を中心に底堅い伸びとなった。
輸入額は前年同月比4.8%減と、前月の同4.9%増から低下した。結果、貿易収支は23.4億ドルの黒字と、前月から5.0億ドル黒字が拡大した(図表6)。
品目別に見ると、鉱物性燃料は同21.5%減(前月:同5.2%減)と、原油・天然ガスを中心にマイナス幅が拡大した。また製造品も同28.3%減(前月:同12.3%減)と、ゴム手袋を中心にマイナス幅が拡大した。一方、全体の約4割を占める機械・輸送用機器は同0.4%増(前月:同4.0%増)と電気・電子製品が伸び悩んだものの、小幅のプラスを確保した。また動植物性油脂も同5.7%増(前月:同8.4%増)と、パーム油・同製品を中心に底堅い伸びとなった。
輸入額は前年同月比4.8%減と、前月の同4.9%増から低下した。結果、貿易収支は23.4億ドルの黒字と、前月から5.0億ドル黒字が拡大した(図表6)。
インドネシアの16年10月の輸出額は前年同月比4.6%増(前月:同2.3%減)と2ヵ月ぶりのプラスに転じた(図表7)。7月こそレバラン(断食明け大祭)に伴って営業日数が少なかったことから下振れたが、コモディティ価格の上昇を受けて底打ちの動きが続いている。
品目別に見ると、輸出全体のそれぞれ1割強を占める石油ガスが同25.2%減(前月:同27.0%減)と引き続き全体の重石となる一方、製造品が同5.8%増(前月:同3.3%増)と機械類を中心に拡大傾向が続いている。また鉱業製品が同29.8%増(前月:同7.0%増)と一段と上昇して2013年12月以来の二桁増を記録した。農産品も同15.9%増(前月:同3.5%増減)と約1年ぶりの二桁増となった。 輸入額は前年同月比3.3%増と、前月の同2.3%減から上昇した。結果、貿易収支は12.1億ドルの黒字と、前月から0.6億ドル黒字が縮小した(図表8)。
品目別に見ると、輸出全体のそれぞれ1割強を占める石油ガスが同25.2%減(前月:同27.0%減)と引き続き全体の重石となる一方、製造品が同5.8%増(前月:同3.3%増)と機械類を中心に拡大傾向が続いている。また鉱業製品が同29.8%増(前月:同7.0%増)と一段と上昇して2013年12月以来の二桁増を記録した。農産品も同15.9%増(前月:同3.5%増減)と約1年ぶりの二桁増となった。 輸入額は前年同月比3.3%増と、前月の同2.3%減から上昇した。結果、貿易収支は12.1億ドルの黒字と、前月から0.6億ドル黒字が縮小した(図表8)。
(2016年12月12日「経済・金融フラッシュ」)
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経歴
- 【職歴】
2008年 日本生命保険相互会社入社
2012年 ニッセイ基礎研究所へ
2014年 アジア新興国の経済調査を担当
2018年8月より現職
斉藤 誠のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
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