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じわっと拡大「お受験」市場~親の高学歴化・共働き世帯の増加で進学率は2倍に:データで見るイマドキ子育て(1)

生活研究部 上席研究員 久我 尚子

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小学校受験、いわゆる「お受験」は、都会の一部の家庭がするものというイメージが強いですが、最近は少し事情が変わってきているようです。
文部科学省「学校基本調査」によると、私立小学生の割合は、近年上昇しています。小学生全体に占める割合はごくわずかですが、1990年から2016年にかけて、0.68%から1.21%へと約2倍に膨らんでいます(図1)。児童数で見ると、少子化で小学生が937万人から639万人(△299万人、△31.9%)へと大幅に減少する中、私立は6.4万人から7.7万人(+1.3万人、+21.0%)へと増えています(図2)。
小学生を持つ世帯の年収分布を学校別に見ると、やはり公立より私立の方が高年収の比率が高く、世帯年収1,200万円以上の割合は、公立では5.7%ですが、私立では約半数にもなります(図6)。
1 久我尚子「若年層の経済格差と家族形成格差-増加する非正規雇用者、雇用形態が生む年収と既婚率の違い」、ニッセイ基礎研究所、基礎研レポート(2016/7/14)、久我尚子「学歴別に見た若年労働者の雇用形態と年収~年収差を生むのは「学歴」か「雇用形態(正規・非正規)」か、ニッセイ基礎研究所、基礎研レター(2016/8/22)など。
(2016年11月01日「研究員の眼」)

03-3512-1878
- プロフィール
【職歴】
2001年 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ入社
2007年 独立行政法人日本学術振興会特別研究員(統計科学)採用
2010年 ニッセイ基礎研究所 生活研究部門
2021年7月より現職
・神奈川県「神奈川なでしこブランドアドバイザリー委員会」委員(2013年~2019年)
・内閣府「統計委員会」専門委員(2013年~2015年)
・総務省「速報性のある包括的な消費関連指標の在り方に関する研究会」委員(2016~2017年)
・東京都「東京都監理団体経営目標評価制度に係る評価委員会」委員(2017年~2021年)
・東京都「東京都立図書館協議会」委員(2019年~2023年)
・総務省「統計委員会」臨時委員(2019年~2023年)
・経済産業省「産業構造審議会」臨時委員(2022年~)
・総務省「統計委員会」委員(2023年~)
【加入団体等】
日本マーケティング・サイエンス学会、日本消費者行動研究学会、
生命保険経営学会、日本行動計量学会、Psychometric Society
久我 尚子のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
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2025/02/13 | 2025年の消費動向-節約一服、コスパ消費から推し活・こだわり消費の広がり | 久我 尚子 | 研究員の眼 |
2025/02/12 | 少子化とランドセル市場-2024年はやや縮小するも、10年前と比べて2割増 | 久我 尚子 | 基礎研レター |
2025/02/06 | インバウンド消費の動向(2024年10-12月期)-2024年の消費額は8.1兆円、訪日客数は3,687万人で過去最高 | 久我 尚子 | 基礎研レポート |
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