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東京のマンション、実はそこまで高くない!?~修正年収倍率による東京マンション市場の分析~

佐久間 誠
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3――東京マンション市場の年収倍率と修正年収倍率の分析
1|東京都の年収倍率と修正年収倍率の推移
2015年の東京都の年収倍率は9.8倍と前年比10.5%上昇した(図表―3)。2013年にミニバブル期のピークである2008年の8.6倍を上回り、2014年は横ばいで推移したものの、2015年はミニバブル期を大幅に上回る水準まで上昇した。バブル期に次ぐ水準まで上昇していることからも、年収倍率だけを見ると、過熱感が強い状況であることがうかがえる。
一方、住宅ローンの要素も考慮に入れると、どのように見え方が変わるのだろうか。2015年の修正年収倍率は12.3倍と前年比7.8%上昇した。足元では上昇しているものの、依然としてミニバブル期のピークである2008年の12.8倍よりは低い。また2010年以降の平均である11.5倍からの乖離も6.2%と限られ、最小値である2012年の10.9倍からの上昇率も12.9%と、過度な上昇を示しているわけではない。過去数年と比較して高い水準にはあるが、一概にファンダメンタルズから逸脱していると判断できるほどの動きを示してはいない。
4 東京都区部、東京都下の倍率を算出する際も、東京都の平均年収を利用した。
5 住宅ローン総利息額の変化には、マンション価格と住宅ローン金利の両者の変動の影響が含まれる。
(2016年05月26日「基礎研レポート」)
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