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- やまぶき色の『東京防災』~「伝わりやすさ」への工夫~

都知事の挨拶状も添えられていて、各家庭での防災に対する理解を深め、首都直下地震をはじめ様々な災害に対する備えを万全とすべく、作成されたことがわかる。災害の被害を最小限に抑えるためには、行政や企業だけでなく、住民一人ひとりの災害対応力を高めていく必要があるからである。
そのためには、まずこの本を読んでもらわなくてはならないが、様々な工夫がなされている。手に持つとずっしり感はあるものの、紙質はしなやかで手に馴染む。頁を捲ると、目に優しい山吹色の背景に、文字数を抑え、シンプルな図柄のイラストを多用したレイアウトが印象的である。それでいて、イラストからは災害時の状況や危険性がリアルに伝わってくる。
内容的には、東京都の多様な都市構造や地域特性、都民の生活や仕事などを踏まえた、具体的かつ豊富な防災アクションを含む防災情報が簡潔にまとめられている。まさに“東京仕様”の防災ブックとなっている。東京都のホームページには、都全体の『防災マップ』も掲載されていて、行きたい方向に画面を動かすと、主要な避難道路がカラーで示される。実に分かりやすい。
インターネットで調べてみると、この本は好評で、他県からの問い合わせも多いようだ。隣接県から都心部への通勤者も多いことから、広域連携して『関東防災』を作成するのも効果的なように思う。また、今回は「一家に一冊」として冊子配布を前提に作られているが、自宅外でスマホなどでの見やすさや使いやすさを向上すれば、利用者はさらに増えることが期待される。
川村 雅彦
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(2015年11月17日「研究員の眼」)
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