- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 保険 >
- 保険計理 >
- モデルリスクへの対応-モデルの誤りはどれぐらい経営に影響を及ぼすか?
モデルリスクへの対応-モデルの誤りはどれぐらい経営に影響を及ぼすか?
保険研究部 主席研究員 兼 気候変動リサーチセンター チーフ気候変動アナリスト 兼 ヘルスケアリサーチセンター 主席研究員 篠原 拓也
このレポートの関連カテゴリ
【要旨】
本稿は、リスク管理の初学者に向けて、モデルリスクへの対応について紹介するもので、特に予備知識を要しない平易な内容としている。
企業がエンタープライズ・リスク・マネジメント(ERM)を行う場合、経営の意思決定に資する情報を提示するモデルを用いることが必要となる。ERMモデルが誤っている場合や、ERMモデルが出力した情報を誤用してしまう場合には、大きなリスクを負う。これをモデルリスクと言う。
今後、情報処理および情報通信技術の発展を受けて、モデルの内容はより複雑、重厚になるものと考えられる。モデルに従事する担当者の業務の難解さや負荷は増加し、情報入力、変換、結果報告を適切に行えなくなる恐れがある。一方、経営陣等、モデルの出力結果を確認する立場の者は、モデルを担当者まかせにするか、もしくは、全くあてにしない、といった極端な態度に出る恐れがある。モデルの高度化とともに、それを使う人間の側もリスク管理の意識を高めていくことが必要となろう。今後、モデルリスクは、リスクカテゴリーとして注視する必要性が増すものと考えられる。ERMに関する国内外の動向と合わせて、引き続き、注意をしていくことが必要と考えられる。
(2014年09月30日「保険・年金フォーカス」)
このレポートの関連カテゴリ
保険研究部 主席研究員 兼 気候変動リサーチセンター チーフ気候変動アナリスト 兼 ヘルスケアリサーチセンター 主席研究員
篠原 拓也 (しのはら たくや)
研究・専門分野
保険商品・計理、共済計理人・コンサルティング業務
03-3512-1823
- 【職歴】
1992年 日本生命保険相互会社入社
2014年 ニッセイ基礎研究所へ
【加入団体等】
・日本アクチュアリー会 正会員
篠原 拓也のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2024/09/10 | モンティ・ホール問題とベイズ推定-追加情報に応じて取るべき行動をどう変えるか? | 篠原 拓也 | 研究員の眼 |
2024/09/03 | 干ばつリスクへの取り組み-世界の干ばつの影響は日本にも及ぶ | 篠原 拓也 | 基礎研レター |
2024/08/27 | 天気予報の平年値-「平年並み」はどう決まっているのか? | 篠原 拓也 | 研究員の眼 |
2024/08/15 | 気候変動:死亡率シナリオの試作-気候変動の経路に応じて将来の死亡率を予測してみると… | 篠原 拓也 | 基礎研レポート |
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年09月17日
今週のレポート・コラムまとめ【9/10-9/13発行分】 -
2024年09月13日
ECB政策理事会-予想通り利下げ、今後は引き続きデータ次第 -
2024年09月13日
自動車保険料率の引き上げに向けた動き-自動車保険と傷害保険の参考純率の改定 -
2024年09月13日
インド消費者物価(24年8月)~8月のCPI上昇率は小幅上昇も2ヵ月連続で物価目標を下回る -
2024年09月12日
外国株式ファンドが一時、売却超過に~2024年8月の投信動向~
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年07月01日
News Release
-
2024年04月02日
News Release
-
2024年02月19日
News Release
【モデルリスクへの対応-モデルの誤りはどれぐらい経営に影響を及ぼすか?】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
モデルリスクへの対応-モデルの誤りはどれぐらい経営に影響を及ぼすか?のレポート Topへ