- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- アジア経済 >
- 【インドGDP】4-6月期は前年同期比+5.7%~本格回復を前に、緩やかな景気回復が続く~
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
1.4-6月期は前年同期比+5.7%
インド中央統計機構(CSO)は8月29日に14年4-6月期の国内総生産(GDP)を公表した。実質GDP成長率(供給側)は前年同期比+5.7%の増加と、前期(同+4.6%)から加速したほか、市場予測(Bloomberg集計値:同+5.6%)を小幅に上回った。成長率が5%台後半となるのは実に2011年1-3月期以来となる。

2.本格回復を前に、緩やかな景気回復が続く
インドは内需に回復傾向が見られ、2年続いた停滞期から脱却しつつある。ただし、4-6月期の投資の改善は、新政権下の成長期待や好調な輸出による設備投資需要もあるが、前年同期の実績が低かったことが主因であり、現時点では本格的な投資主導の成長サイクルに入ったとは考えにくい。
先行きは、大幅な成長率の加速までは見込んでいないものの、緩やかに景気の温度は上がっていくものと見ている。輸出は米国主導の海外景気の回復と通貨安による価格競争力の向上によって好調を維持するほか、投資も当面はモディ政権下の中期的な成長期待で海外からの直接投資の拡大が見込まれる。ただし、足元でやや低下傾向にあるインフレ率は、米国の早期利上げ観測の高まりを背景としたルピー安に伴う輸入インフレ、中東情勢の悪化による原油価格の上昇、そしてモンスーン期の雨不足による農産物への影響といった上振れ要因が残存しており、消費は伸び悩む可能性がある。
(2014年09月03日「経済・金融フラッシュ」)
このレポートの関連カテゴリ
03-3512-1780
- 【職歴】
2008年 日本生命保険相互会社入社
2012年 ニッセイ基礎研究所へ
2014年 アジア新興国の経済調査を担当
2018年8月より現職
斉藤 誠のレポート
| 日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
|---|---|---|---|
| 2025/11/07 | フィリピンGDP(25年7-9月期)~民間消費の鈍化で4.0%成長に減速、電子部品輸出は堅調 | 斉藤 誠 | 経済・金融フラッシュ |
| 2025/11/05 | インドネシアGDP(25年7-9月期)~5.04%と底堅い成長を維持 | 斉藤 誠 | 経済・金融フラッシュ |
| 2025/10/15 | インド消費者物価(25年10月)~9月のCPI上昇率は1.5%に低下、8年ぶりの低水準に | 斉藤 誠 | 経済・金融フラッシュ |
| 2025/10/07 | ベトナム経済:25年7-9月期の成長率は前年同期比8.23%増~追加関税後も高成長を維持 | 斉藤 誠 | 経済・金融フラッシュ |
新着記事
-
2025年11月10日
「推し」とは何なのか(1)-「推し選」に対して思うこと -
2025年11月10日
グローバル株式市場動向(2025年10月)-米主要テック企業の好業績などから上昇が継続 -
2025年11月10日
米関税政策がもたらすインフレ圧力-9月CPIにみる足元の動向とリスク要因 -
2025年11月10日
中国の物価関連統計(25年10月)~コアCPIの上昇率が引き続き拡大 -
2025年11月10日
ブラックフライデーとEコマース~“選ばない買い物”の広がり-データで読み解く暮らしの風景
お知らせ
-
2025年07月01日
News Release
-
2025年06月06日
News Release
-
2025年04月02日
News Release
【【インドGDP】4-6月期は前年同期比+5.7%~本格回復を前に、緩やかな景気回復が続く~】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
【インドGDP】4-6月期は前年同期比+5.7%~本格回復を前に、緩やかな景気回復が続く~のレポート Topへ










