2014年04月30日

国際マネーフローから考える投資家のポートフォリオ・リバランス~日本・米国の動きを中心に~

伊藤 拓之

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■要旨

ポートフォリオ・リバランスとは、投資家が持つ資産の構成比率を変更することである。例えば投資家の資産構成が株式50%、債券50%であったとき、金融市場の好転を予想して、その資産構成を株式60%、債券40%に変更する場合などがこれにあたる。2013年4月より実施されている日本銀行の『量的・質的金融緩和政策』でも金融政策の経済・物価への波及経路の1つとして、取り上げられている。

本レポートでは、このポートフォリオ・リバランスに着目し、国際的なマネーフローの観点から投資家のポートフォリオ・リバランスの状況を確認してみたい。米国の財務省が発表する対米証券投資、日本の財務省が発表する対内及び対外証券投資から各国に流出・流入する資産構成に変化があるかを調べる。特に海外投資家の日本への投資を考える上でシカゴ先物取引所における通貨先物のポジションや東京証券取引所における投資部門別売買状況を用いて、為替動向や日本株式市場における投資家の動向も調査した。

さらに投資家のポートフォリオ・リバランスから金融市場の「リスクオン/リスクオフ」といったリスク選好性を計測できる方法を紹介する。今回はポートフォリオ・リバランスの結果としての株式や債券のリターン・リスク分布をもとに回帰分析を用いたグローバルリスク選好指数を作成し、その推移と市場環境を分析した。


図表1:回帰分析を用いたグローバルリスク選好指数/図表2:回帰分析を用いたグローバルリスク選好指数の推移

(2014年04月30日「基礎研レポート」)

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伊藤 拓之

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