- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 米国経済 >
- 【2月米住宅価格】上昇中だが、伸び率は鈍化傾向が続く
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
【要旨】
結果の概要:伸び率の鈍化傾向が続く
4月29日にS&Pが発表した2月のケース・シラー住宅価格指数(20都市総合、以下ケース・シラー指数)は、季節調整済の前月比で+0.8%、原系列の前年比で+12.9%となった。市場予想(Bloomberg集計の中央値、以下同様)である前月比で+0.8%、前年同月比で+13.0%とほぼ同様の結果であった。また、1月(改定値)の前月比で+0.8%、前年同月比で+13.2%と比較すると、前年比ベースでやや伸び率が鈍化したものの、変化幅は小幅にとどまった。
一方、4月22日に連邦住宅金融局(FHFA)が発表した2月の住宅価格指数(HPI)は前月比+0.6%と1月改定値(同+0.4%)よりやや加速、市場予想の+0.5%もわずかに上回っている。ただし、前年同月比では+6.9%と1月改定値(同+7.2%)から伸び率が鈍化しており、2013年後半に住宅価格の伸び率がピークアウトしている傾向はケース・シラー指数と同様である。
住宅価格の水準を見ると、ケース・シラー指数は、ピーク時の8割強であり、上昇余地があるように思われるが、より平均的な購入者を対象にしたHPIで見ればピーク時の9割以上まで回復しており、住宅の割安感は薄れていると考えられる(詳細はPDFを参照)。今後、賃金の改善ペースが緩慢ななか、住宅価格の伸び率についても鈍化が続くのかが注目と言える。
(2014年04月30日「経済・金融フラッシュ」)
このレポートの関連カテゴリ

03-3512-1818
- 【職歴】
2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
2009年 日本経済研究センターへ派遣
2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
2014年 同、米国経済担当
2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
2020年 ニッセイ基礎研究所
2023年より現職
・SBIR(Small Business Innovation Research)制度に係る内閣府スタートアップ
アドバイザー(2024年4月~)
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
高山 武士のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/09/12 | ECB政策理事会-2会合連続で全会一致の据え置き決定 | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
2025/09/12 | 欧州経済見通し-関税合意後も不確実性が残る状況は続く | 高山 武士 | Weekly エコノミスト・レター |
2025/09/11 | ロシアの物価状況(25年8月)-前年比の低下基調が継続、8%台前半に | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
2025/09/05 | トランプ関税後の貿易状況(25年9月更新版) | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
新着記事
-
2025年09月16日
インド消費者物価(25年9月)~8月のCPI上昇率は+2.1%に上昇、GST合理化でインフレ見通しは緩和 -
2025年09月16日
タイの生命保険市場(2024年版) -
2025年09月16日
外国人問題が争点化した背景-取り残されたと憤る層を包摂する政策を -
2025年09月16日
男性の育休取得の現状(2024年度)-過去最高の40.5%へ、産後パパ育休で「すそ野拡大」効果も -
2025年09月16日
今週のレポート・コラムまとめ【9/9-9/12発行分】
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年07月01日
News Release
-
2025年06月06日
News Release
-
2025年04月02日
News Release
【【2月米住宅価格】上昇中だが、伸び率は鈍化傾向が続く】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
【2月米住宅価格】上昇中だが、伸び率は鈍化傾向が続くのレポート Topへ