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2009年「新型インフルエンザ」流行時に情報は的確に伝わったか~レセプトデータによる検証
保険研究部 主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任 村松 容子
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■見出し
1――はじめに
2――集計結果
1|使用データと分析方法
2|流行は例年より早く始まり、流行期間は長め
3|流行当初は、インフルエンザではなかった人がほとんど
3――まとめ
■introduction
今年もインフルエンザ流行の季節となったが、3年前の今ごろは、「新型インフルエンザ」として豚由来のH1N1型インフルエンザが大流行していた。
罹患者数と死亡者数に注目すれば、2009年のH1N1型インフルエンザでは、例年の季節性インフルエンザと比べて罹患者数は多かったが、死亡数が特別多いわけではなかった1。しかし、2009年のH1N1型インフルエンザが流行し始めた当時を振り返ると(図表1)、海外の重篤化した事例に注目が集まっていたことや、H1N1型に加えて毒性の強い鳥インフルエンザの流行も恐れられていたこと、あるいは、季節性インフルエンザと比べて子どもで罹患者が多かったことや基礎疾患をもつ人で重症化するケースが多いと言われていたことで、国民の不安感は強かったと思われる。

こういった情報のもとで、早めに医療機関を受診することで大事に至らなかったケースもあれば、必要以上に不安を感じ、過剰に受診したケースもあったと思われる。国の「新型インフルエンザ」に関する情報提供や医療機関への誘導は適切だっただろうか。
本稿では、レセプトデータ2を使用して、インフルエンザの検査を行ったもののインフルエンザと確定しなかった事例も含めて、2009年のインフルエンザに関連する受療状況を時期別・年齢階層別に分析する。
(2012年11月02日「基礎研レター」)
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2003年 ニッセイ基礎研究所入社
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