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- ブラジル4-6月期GDP:前年同期比+0.5%~金融政策・財政政策の効果は見えず
■見出し
・現状:成長回復ならず
・経済政策の効果に不透明感も
■introduction
ブラジルの地理統計院(IBGE)は8月31日、2012年4-6月期の国内総生産(GDP)を公表した。4-6月期の実質GDP成長率は前年同期比(原系列)で0.5%の増加、前期比(季節調整済)では0.4%の増加であった。前年同期比で見ると2010年1-3月期をピークに9四半期連続で成長が減速したことになる(図表1)。
実質GDPを需要項目別に見ると、投資活動の縮小が成長率減速の主因となっていることが分かる。4-6月期の投資は前年同期比▲3.7%となり、1-3月期(同▲2.1%)から減少幅を拡大させた。また、その他の項目についても冴えない状況が続いている。4-6月期の個人消費は、前年同期比+2.4%と1-3月期(同+2.5%)に引き続き低迷した。純輸出については、4-6月期の輸出が前年同期比▲2.5%と1-3月期(同+6.6%)からマイナス成長に転じている。4-6月期の輸入も前年同期比+1.6%と1-3月期(同+6.3%)から縮小したが、輸出の減速の方が大きかったため、純輸出の成長への寄与度は▲0.5%ポイントと1-3月期(同▲0.2%ポイント)からマイナス幅を拡大させている。
供給項目別に見ると、第二次産業が再びマイナス成長に転じていることが目立つ(図表2)。第二次産業のなかでは、4-6月期の製造業が前年同期比▲5.3%と1-3月期(同▲2.6%)からマイナス幅を大きく拡大させている。このほか、鉱業が4-6月期には前年同期比▲1.8%とマイナスに転じ(1-3月期は同+2.2%)、建設業も前年同期比+1.5%と1-3月期(同+3.3%)から減速するなど低迷している。第三次産業については大きな減速は見られないものの、4-6月期は前年同期比+1.5%と1-3月期(同+1.6%)に続き低水準となっており、景気低迷から脱却できていない様子がうかがえる。
(2012年09月04日「経済・金融フラッシュ」)
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- 【職歴】
2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
2009年 日本経済研究センターへ派遣
2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
2014年 同、米国経済担当
2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
2020年 ニッセイ基礎研究所
2023年より現職
・SBIR(Small Business Innovation Research)制度に係る内閣府スタートアップ
アドバイザー(2024年4月~)
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
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