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若年女性の健康不安と医療保障ニーズ-厚生統計からみた若年女性の医療リスク-

保険研究部 主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任 村松 容子
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- 「生活保障に関する調査(生命保険文化センター)」によれば、20~30歳代の若年女性は、ケガや病気に対する不安が同年代の男性より強い。同調査によれば、若年女性は若年男性と比べて入院給付金が支払われる生命保険への加入率が高いほか、今後のケガや病気による治療に対する経済的な準備を行う意向も強いが、これは、若年女性のケガや病気に対する不安の強さによるものと考えられる。
- 若年女性が同年代の男性と比べてケガや病気に対する不安が強い背景として、女性は男性と比べて、医療機関の利用が多いことがあげられる。例えば、厚生労働省が公表している「患者調査」と「国民医療費」によれば、20~30歳代の若年で受療率、一般診療医療費ともに女性の方が高い。
- 女性の受療が高い傾向は入院と比べて外来における受療で顕著である。しかし、外来による受療といっても軽度な疾病ばかりではない。また、医療技術の進歩や医療政策による在院期間の短縮によって外来のウエイトが高まっている影響も考えられる。
- 現在、民間生命保険会社の医療保険商品は、入院することを要件に、入院日数に応じて給付金を支払う仕組みとなっているものが多い。しかし、実際は、医療技術の進歩等により、入院せずに治療を受ける割合は高まると考えられる。今後、医療環境の変化に柔軟に対応した保険商品が求められるだろう。
(2012年02月24日「基礎研マンスリー」)

03-3512-1783
- 【職歴】
2003年 ニッセイ基礎研究所入社
村松 容子のレポート
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