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タイ4-6月期GDP:前年比+2.6%、前期比年率▲0.8%~震災で低迷、今後は外資吸引力の維持が重要
経済研究部 准主任研究員 高山 武士
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■見出し
・現状:東日本大震災の影響を受け、生産が縮小
・先行き:外資系への吸引力維持が重要
■introduction
タイの国家経済社会開発委員会事務局(NESDB)は8月22日に4-6月期の国内総生産(GDP)を公表した。実質GDP成長率は前年同期比(原系列)で+2.6%となり、前期(+3.2%)から鈍化した。また、前期比年率(季節調整値)ではマイナス0.8%であった。
タイはASEAN最大の自動車生産国で、生産シェアの大部分は日系メーカーが占めている。そのため、東日本大震災による日本からの部品供給停滞という影響を直接受けることになった。4-6月期はこうしたサプライチェーン寸断により生産を縮小した企業が多く、製造業の成長は前年同期比マイナス0.3%と縮小に転じ、成長鈍化の要因となった。一方、観光業が好調で、ホテル・レストラン業が前年同期比+19.8%、運輸・通信業が同+6.6%と拡大し、タイ経済を下支えした。
需要側を見ると、個人消費、政府消費、投資、純輸出のすべての項目で成長が減速した。とりわけ停滞が目立ったのは投資で、寄与度で見ると+0.9%ポイントと前期(+1.8%ポイント)から半減した。この背景には製造業の生産縮小に伴う設備投資の減速、そして、金融危機後に中長期的な景気刺激策として実施していた公共投資支出が縮小したこと挙げられる。一方、比較的堅調だったのが個人消費で、寄与度で+1.5%ポイントと前期(+1.6%ポイント)からやや鈍化するに留まった。
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